Amazonは、Dashボタンの品揃えを増やした。Dashボタンは、 Wi-Fiでインターネット接続する押しボタン型の端末で、押すとAmazonのサイトから商品が購入できるものだ。利用可能になってから1年が経ち、現在100個以上のボタンが利用可能だ。過去3ヶ月で注文は75%以上増加しているという。 エイプリルフールのネタではないようだ。
今回の拡充にはおよそ80のブランドが製品ラインナップに加わる。その中には消費財の他に食料品や飲料も数社含まれている。
Amazonらしく、今回もDashボタンに関するパフォーマンスやAmazonの売上の底上げにつながっているかどうかを示す数字は開示していない。どのくらいのカスタマーがこのボタンを購入し、それがどの程利用されているのか、どの程度の売上になっているのかといったことは分からない。
ただ、ボタンを購入した人はアクティブユーザーであるらしい。Amazonは、Dashボタンからの注文は平均すると1分に1回あるという。
当初、このデバイスは自宅で良く使う消耗品、例えばペーパータオルや洗濯用洗剤、トイレットペーパー、ゴミ袋、ペットフード、おむつなどを再注文するためのものだった。しかし、デビューしてから1年が経ち、Dashボタンは他の商品にも対応するようになった。押しボタンで注文することにあまり利便性を感じられない商品まで今日からラインナップに加わる。例えば、Red BullやSlim Jimなどのガム、食品、飲料などだ。(プログラマーだったら欲しいのかも?)
望むならコンドームだってボタンを押して注文できる。
本日、このオンライン小売大手は、プログラムから利用できるブランドを3倍に増やしたと発表した。Primeメンバーのみが利用できる。現在100個以上の利用可能なボタンから選べ、新規ブランドには、Brawny, Charmin、Clorox、Doritos、Energizer、Gain、Honest Kids、L’Oreal Paris Revitalift、Lysol、Peet’s Coffee、Playtex、Purina、Red Bull、Seventh Generation、Slim Jim、Snuggle、Starbucks、Trojan、Vitamin Waterなどが含まれている。
どの消費財ブランドもDashボタンでユーザーが商品を購入できるようにしたいようだ。
Amazon自体がこの端末のパフォーマンスについての情報を提供していないので、動向を知るにはサードパーティのデータを見るしかないようだ。
今月の初め、1010dataのEcom Insights Panelが、アメリカにおける何百万人のオンラインショッピングのユーザーを対象とした調査で最も売上のあるDashボタンを示した。P&Gの製品Tideの洗濯用洗剤(ジェルと粉洗剤の両方を1位として括っている)が1位、P&GのBounty(ペーパタオル)が2位、Kimberly ClarkのCottonelle(トイレットペーパー)が3位だった。
同社は、これらのデータは2015年5月から2016年1月にかけて収集したものとしている。
P&GがDashボタン市場を席巻している。売上が全体で最大シェア31%を占めている。P&Gに続くのは、Kimberly Clark(トイレットペーパーのCottonelleとおむつのHuggies)でマーケットシェアは14%の2位だ。次にClorox (ゴミ袋のGlad)が11.7%を占めて3位だ。
この調査は、上位10社に入っているブランドはPepsiCo、SC Johnson、Kraft Heinz、Reckitt Benckiser、Amazon、Coca-ColaとWellnessなどであることを示した。
Dashボタンを購入するには事前に4.99ドルを支払わなければならないが、実質上無料だ。最初の注文時にAmazonはユーザーのアカウントに4.99ドルを入れるからだ。
以前まではそうでなかった。Amazonはボタン分をカスタマーに負担を求めていたが、これは全く辻褄が合わない。Amazonで簡単に買い物をするために、Amazonにさらに料金を支払うのか?Amazonは、買い物客の無料でボタンを届けることは、長期的に見るとその5ドル分に見合うものだったようだ。
Dashボタンをどうやって使うかを知りたい人は、こちらのガイドを見てほしい。
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