Androidに点字キーボードが標準搭載、5.0 Lollipop以降が対応

Androidにはここ数年多くのアクセシビリティ機能が加えらえているが、視覚障害者が点字タイプするための手段はサードパーティーアプリに委ねられていた。米国時間4月9日にそれが変わる。Androidの点字キーボードがまもなく標準機能としてバージョン5以上のOS搭載機で使えるようになる。

点字はアクセシビリティ分野では微妙な話題だ。なぜなら音声認識やスクリーンリーダーなどのツールによって大部分が置き換えられつつあるからだ。しかし、多くの人たちはすでに点字に慣れていて今もふだんから使っている。それになんと言っても、いつも声を出して話せるわけではない。

サードパーティー製の点字キーボードはあるが、有料だったり開発を中止したものもある。また、キーボードというものは本質的に人がタイプしたことをすべて知ることができるのでセキュリティーの懸念もある。だからいつも使うキーボードは信用ある会社の正式なものが望ましい。それを作るはGoogle(グーグル)の仕事だ。

ちなみにApple(アップル)は、iOSのアクセシビリティ機能に対応した同じような点字キーボードを数年前から用意している。

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Googleのブログ記事によると、このキーボードはいろいろな点字ソフトのユーザーやデベロッパーと協力して作られたものであり、おなじようなツールを使ったことのある人ならすぐに馴染めるはずだとのこと。

使うには端末を横位置にして画面が向こう側になるようにして持ち、6つの点に対応した場所をタップして点字アルファベットを入力する。Androidのトークバック機能に対応していてタイプしたり選択した単語を読み上げるので、他の入力方法と同じように間違った入力はすぐに修正できる。簡単に文字や単語を削除したり、テキストを送信したり選んだフィールドに入力するための専用ジェスチャーもある。

点字キーボードを表示する方法はこちら。現在は英語のみだが、近いうちに他の言語も追加されると思われる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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