Strategy Analyticsは先ほど2013年のスマートフォンのOS別シェアを発表し、「本年はAndroidの年だった」と評した。同社は昨日(米国時間1/25)メーカー別のモバイル・デバイスのレポートを発表している。
Strategy Analyticsによれば、2013年の世界のスマートフォンのOS別シェアでGoogleのAndroidプラットフォームは79%を占めたという。世界全体でのスマートフォンの販売台数は9億9000万台でそのうち7億8120万台がAndroidだった。これは新記録だという。
なお、別のアナリスト、IDCも昨日、独自にスマートフォンの市場シェアを発表している。これによると2013年の販売台数は10億台を突破したとしている(どちらが正しいか判断できないが、1000万台の差は大きい)。
Androidの販売台数は新記録だったが、成長率は一時ほどではなくなっていることがデータからはっきりした。レポートは2013年のAndroidの成長率は62%で、これは過去最低だったと述べている。また2014年の成長率はさらに低下すると予測している。
「われわれは2014年には市場の飽和によってAndroidの成長率はさらに低下するものと予想する。Androidの成長が鈍化すれば MicrosoftとFirefoxも本格的に攻勢をかけてくるはずだ」とStrategy Analyticsの幹部、Neil Mawstonはコメントしている。
Androidプラットフォームの拡大の減速は現在Googleが低価格Androidデバイスの機能強化に力を注いでいる理由を説明するかもしれない。GoogleがMotorolaのMoto Gシリーズのように低価格でありながら高機能な端末を投入したのは、同じ価格帯のライバル、Windows Phoneの撃退を図っているのだろう。
またGoogleがAndroidを自動車その他の新分野に幅広い応用していくことに力を入れているのも市場の飽和への対策だろう。モノのインターネットのNest、ロボットのBoston Dynamics、人工知能のDeepMindなどを矢継ぎ早に買収したのもその現れだ。
しかしスマートフォン市場に関する限り、Androidはライバルに抜きん出たリーダーだ。2013年にAppleのiOSデバイスは1億5340万台が販売され、市場シェアは16%だった。これは2012年の19%から大きく落ち込んでいる(ただしスマートフォン市場は全体として拡大しているのでシェアが落ちてもAppleは実売台数では依然として成長している)。
MicrosoftのWindows Phoneは3位をしっかり確保した。このプラットフォームは3570万台が販売され4%の市場シェアとなった。このうち3000万台がNokia Lumiaシリーズで、MicrosoftがNokiaのモバイル事業部を買収した理由を明確に示している。Windows Phoneビジネスは事実上Nokiaのモバイル・ビジネスと同じものだった。
;しかしWindows Phoneは低価機と高級機ではまだ勢いを得るまでに至っていない。Strategy Analyticsの上級アナリスト、Linda Suiは「この点を改善することが2014年のMicrosoftの課題となるだろう」とコメントしている。
BlackBerry OS、Firefox OSその他のプラットフォームはすべて合計してシェアは2%、販売台数は1980万台だった。 これはWindowsPhoneの4%とくらべてさほどかけ離れてはいない。2014年にもMicrosoftが銅メダルを家に持ち帰るためには新CEOの努力が求められることになりそうだ。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)