ここ数年、中国のスマートフォンメーカーのOnePlus(ワンプラス)は、うまい具合に半年ごとに製品ラインアップを更新してきた。積極的に攻めるスマートフォンメーカーらしいやり方だ。世界的に景気が減速する中で競合他社は売上を落とさないように苦戦しているが、こうした業界の傾向に対抗するやり方でもある。
その年の2番目のフラッグシップモデルは、最初のモデルを改良して企業の競争力を維持するというケースがよくある。新たに発表されたOnePlus 7Tは、現行モデルのOnePlus 7 Proと同じ90HzのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)スクリーンを搭載し、背面にはカメラが3つある。
3つのカメラは、これまで通りの堅実な設計で大きな円形の中に収められている。アップルの新製品では正方形のスペースに3つのカメラがあるが、それより見栄えがいい。カメラは、4800万画素のメイン、2倍の望遠、視野角117度の超広角の3つだ。
スピーカーには新たにDolby Atmos(ドルビー・アトモス)を採用した。急速充電が進化し、1時間でフル充電できる。前バージョンのWarp Chargeより25%近く速い。
競合製品に先んじている点として最も興味深いのは、Android 10がプリインストールされた状態で出荷されることだろう。かつて同社は、OSとしてオープンソースのCyanogenMod(サイアノジェンモッド)を採用していた。それは昔話だが、今も同社は専用にカスタマイズしたAndroidであるOxygenOS(オキシジェンオーエス)を搭載している。
筆者は基本的にはAndroidのアドオンには反対だが、OnePlusはオリジナルのAndroidに対し、総じて適切に強化を施しているし、改善している部分もある。デザインに加え、同社によれば最新版のソフトウェアは「370カ所を厳密に最適化」しているという。
引き続き価格も魅力だ。OnePlus 7Tは10月18日から599ドル(約6万5000円)で出荷される。各社のフラッグシップモデルが1000ドル(約10万8000円)を超えることが当たり前になった昨今、この堅実なハードウェアとしては好ましい価格設定だ。
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(翻訳:Kaori Koyama)