Googleが最近リリースしたAndroid 5.0 モバイルOSは、現在全Android端末の0.1%以下でしか動いていない。同社が公表したデータによる。この新OSはコードネームを ‘Lollipop’ といい、11月12日に一般公開された。現在キャリア各社はそれぞれのスケジュールに合わせて、Lollipopを展開している。
Android第5版の浸透の遅れは、モバイル世界に広がる問題を浮き彫りにしている。例えば、Windows Phone 8.1は50%のシェアになるまでに半年近くかかった。また、Wiredが指摘するように、Appleの最新OS、iOS 8への移行も一部が予測していたよりも遅かった。
最新レポートによると、LollipopのアップデートはWiFi経由が増えているため、シェアは急速に伸びるかもしれない。Googleは、現在のLillipopの数字について、まだコメントを寄せていない。
しかし、Lollipopが年末に向けてAndroidインストール基盤でのシェアを増やすことができたとしても、天井に突き当たる可能性が高い。現在最も普及しているAndroidのバージョンはKitKat/Android 4.4だ。これが33.9%を占めている。ちなみに現在Androidには、7%以上のシェアを持つバージョンが6種類ある。これを踏まえると、Lollipopが単独で30%を越えることは、何らかのエコシステムの変化がない限り、考えにくい。
過去と比較するために、現在のLollipopとKitKatのリリース時を見てみよう。最初にKitKatがランク入りした時のシェアは0.01%だった。翌月それが1.11%に微増した。その翌月は2.94%だった。Androidの新ビルドに関して、初期の増加は緩やかなようだ。
OSの断片化は、デベロッパーの負担を増やす。開発ターゲットの端末が、画面サイズだけでなくファームウェアにも数多くのバリエーションを持っていれば、大多数のユーザーが使えるアプリを作ることは難しくなる。もちろんこれは、全3プラットフォームに当てはまることだ。
情報提供:Quartz
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)