ブレグジットによるビジネスへの影響を軽減するため、Appleはイギリスでのアプリの価格を25%値上げする準備を整えている。
iPhoneで知られるAppleは2016年10月、イギリスでハードウェアの価格を値上げした。米ドルに対するポンド安の為替差を吸収するためだ。アプリストアでも同じ対策をするようだ。Appleは、契約するiOS 開発者に今週、イギリスでアプリ価格とアプリ内購入の価格を25%値上げすることを伝えている。 MacRumorsが最初に記事で伝えた。
この値上げは次の7日間以内に実施される予定だ。最も安い値段のアプリ(アメリカで0.99ドル)は、イギリスで0.79ポンドから0.99ポンドになる。1.49ポンドのアプリは1.99ドルになる。ただし、今の時点で加入しているサブスクリプションの料金に関しては、この変更の影響は受けない。
イギリスが歴史的な国民投票でEUからの離脱を決める直前の6月、1ポンドは1.49ドル付近にあった。現在、1ポンド1.22ドルくらいで推移していて、20%近く変動したことになる。
Appleはイギリス以外でもアプリの値上げを行っている。Appleは、インド、ルーマニア、ロシアでも税率の変更などに伴いアプリ価格を値上げした。
Apple以外の企業もブレグジットのビジネスへの悪影響を懸念し、対策を講じている。HTCはブレグジット後にVRヘッドセットViveの価格を見直した。また、 スタートアップのファウンダー、投資家をはじめ、テクノロジー業界全体でもイギリスのEU離脱の影響について意見が割れていたり、先行きが分からないと感じている 。現時点ではまだイギリスはEUの一部だ。この為替価格の下落はイギリスが実際にArticle 50を行使し、EUを離脱する時に起きることを示しているのだろうか。イギリスの首相Teresa Mayによると、それは4月までに起きる予定だとしている。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)