Appleは先ほどInstagramに公式アカウント、@appleを作った。しかしこれはよくある企業のプロモーション用アカウントではない。AppleはいまさらiPhoneをプロモーションする必要がない。ネット上にAppleの製品の写真は嫌というほどあふれている。@appleはiPhoneで撮影された写真を紹介する場所だ。
いろいろな意味でこのInstagramアカウントはiPhone写真をプロモーションするShot on iPhoneキャンペーンの拡張だ。iPhoneという製品の写真ではなく、iPhoneで撮った写真をプロモーションするにはInstagramは理想的なプラットフォームだろう。
iPhoneで撮影される写真は毎年1兆枚にもなる。世界中でこの瞬間にも多くの人々がiPhoneを使ってユニークな写真やビデオを撮影しているわけだ。そこでAppleではiPhoneカメラの優秀性と同時にiPhoneユーザーの創造性のショーケースにもなるような場所を作ることにした。
@appleに対する最初の投稿から判断すると、このアカウントのAppleのキュレーターはiPhoneで撮影された優れた写真を探し、撮影者にコンタクトして許可を得た上でこのアカウントに再投稿している。つまりApple自身が撮影した写真ではない。
このアカウントにはいくつか興味深い点がある。まずAppleは最近Instagramに追加されたギャラリー機能を最大限に利用し、一度に5人にクリエーターの作品を紹介している。それぞれのクリエーターのInstagramページはキャプションに明示されている。
次に、Appleは一度にいくつもの写真を紹介するためにビデオを用いることがあり、サウンドを追加したりクリエーターにインタビューしたりしている。短いサウンドバイトはHumans of New Yorkを思わせる。 AppleではInstagram Storiesも同様のフォーマットで利用している。
3番目に、Appleはアカウントのプロフィールと各投稿に#ShotoniPhoneというハッシュタグを付加している。AppleはこのハッシュタグをiPhonerユーザーに普及させ、ある種のポップカルチャーに仕立てたいようだ。これまでにも@ihavethisthingwithfloors などInstagramのハッシュタグから多くのミームが生まれている。
@appleはAppleとして初めてのInstagramアカウントではない、@applemusicはすでに220万のフォロワーを持っている。またInstagramにはApple MusicとApple Watchの広告も掲載されている。しかしAppleがInstagramに本来の使い方によるアカウントを作ったのは興味深い。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)