Appleはこのところ、マシンラーニング(機械学習)の企業を買いまくっている。昨年末にはPerceptioを買い、わずか数か月前にはTuri、そして今度はインドとアメリカにまたがる機械学習企業Tuplejumpを買収した。
Appleがまた買うらしい、という噂は前からあった。AppleにTuplejumpの買収について確認を求めたら、例によって、イエスでもないノーでもない、という答えが返ってきた。それは、買った、というサインなのだ:
Appleは小さなテクノロジー企業をときどき買収するが、一般的にその目的や計画については議論しない。
Tuplejumpを知ってる人いる? 知らなくて当然。機械学習の企業に、いわゆる有名企業はほとんどいない。データサイエンティストなら知ってるかもしれないけど。TuplejumpのWebサイトは買収後に撤去されたが、Wayback Machineがとらえたそのaboutページには、こう書かれている:
数年前に人びとは、企業が生成するデータの量が手に負えないほどの大きさになりつつあることに気づいた。この大量のデータを扱う新しいタイプの企業集団が登場してきた。弊社は、そういう、いわゆる‘ビッグデータ’技術の初期的採用者のひとつである。弊社はFortune 500社の企業によるこれらの技術の採用を支援してきたが、そこでたちまち理解したのは、それがきわめて複雑であることと、その複雑な技術を単純化することの重要性だった。
かくして弊社の、データ管理技術を単純化し、それらを極限まで使いやすくするための探求が始まった。弊社は、使いやすくて、スケーラブルで、人びとが巨大なデータ集合に対して難しい問を投ずることのできる技術を、構築している。
買収の条件(価額など)は、わからない。
聞くところによると、Appleがとくに関心を寄せているのは、オープンソースの“FiloDB”プロジェクトで、Tuplejumpはそれを開発しつつ、機械学習と、大量の複雑なデータの、リアルタイム・ストリーミングのレベルでの分析に応用しようとしていた。FiloDBのGitHubページによると、プロジェクトの最初のリーダーはEvan Chan、そしてChanのLinkedInページには、彼が2015年の8月以降Tuplejumpにいた、とある。
FiloDBは今後もオープンソースのプロジェクトとして存続するのか? そのリポジトリはこれまでTuplejumpのアカウントに置かれていたが、最近独自のリポジトリを持ち、最近の数週間でも新しいコードがこのプロジェクトへコミットされている(開発は生きている)。