AppleのiWatchが「正体不明のプロダクト」として注目を集めている。そんな中、Bloombergの記事にiWatchの可能性について述べるものがあった。その記事の中でBloombergはiWatchが年内にも発売されるのではないかという推測を行なっている。Blombergの情報ソースは、前にも記事に登場したiWatchチームの存在を明かしたのと同じ人物であるようだ。Appleは「年内にもiWatchデバイスをリリース予定」だとのこと。
Bloombergの記事にはiWatchに搭載される機能についての記述もある。曰く電話をかけることができ、着信通知を表示することができ、地図情報と連携した歩数計としての機能や健康情報をモニタリングするセンサーとしての機能があるらしい。つまりはフィットネス分野において、iPodやiPhone同様に、Nikeと連携していく機能が備わっているということのようだ。
ちなみに今回のニュースに先立って、AppleのサプライパートナーやGorilla Glassの製造元であるCorningは、超薄板フレキシブルガラス(Willow Glass)を使ったプロダクトが3年以内に市場に出ることはないと述べていた。これに伴い、iWatchのリリースも3年先まではあり得ないとする見解もあった。しかしiWatchにWillow Glassを採用する必要がないのは当然のこと。Pebble Smartwatchのように既存技術を用いて開発することも考えられるわけだ。
ちなみにBloombergによると、AppleのチーフプロダクトデザイナーのJony Iveは、ずっと腕時計型プロダクトに興味を持ってきていたとのこと。デザインチームを伴って、Nikeの時計製造部門を訪問したこともあるのだそうだ。Bloombergの以前の報道によれば、iWatchプロジェクトに関わっているチームは100名ほどを数えるとのこと。
iWatchを巡る憶測記事は、日々その数を増やしている。しかしApple自体はその内容について全く発言を行なっていない。これはなるほど正しい振舞いだと言える。たとえば2013年内にリリースつもりがあるにしても、公式に何も表明していなければスケジュールを先送りしたところで何の問題もないのだと主張することができる。信頼できそうな筋からのリークではあっても、あくまでも正式なアナウンスとは異なるという姿勢を保つのが、企業として正しい振舞いだとも言えよう。ただ「年内」という時期には確からしい要素がある。すなわちGoogleが年内にウェアラブル・コンピュータをリリースするという話もある。Appleがこれに対向する意図を持ってリリース日を設定するのも、あながちあり得ないことではないだろう。
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(翻訳:Maeda, H)