Appleはどうやら拡張現実(AR)に対する大きな賭けに出たらしい。新しいブルームバーグレポートによれば、AppleはiPhoneのため、そして更にはスマートフォンとペアリングして使う新しいメガネ型デバイスのための、拡張現実機能を開発しているのかもしれない。
仮説としてのメガネは影も形もないものの、Appleが水面下で何を開発しているのかを知ることは興味深い。それはまずチームの結成から始まっている。
新しい拡張現実チームをリードしているのは、明らかにMike Rockwellだ。以前彼は、Dolbyで新しい技術やハードウェアのために働いていた。拡張現実に関して言えば、Rockwellは昨年の春に、経験豊富なエンジニアのチームを結成している。
Bloombergによれば、チームのメンバーとして挙げられているのは以下のような面々だ。
- Cody White。CryEngineから派生したゲームエンジンを担当していた、Amazonの元リードエンジニア。
- Duncan McRoberts。Metaの元ソフトウェア開発ディレクター。
- Yury Petrov。Oculusの元研究者。
- Avi Bar-Zeev。AmazonとMicrosoftで働いていたエンジニアで、特にHoloLensの経験がある。
- ハリウッドのヒット映画の特殊効果に取り組んできた様々なエンジニアたち。
Appleで他のプロジェクトに取り組んでいた、ハードウェアならびにソフトウェアのエンジニアたちもチームに合流している。Appleはまた、MetaioとFlyby Mediaを、プロジェクトの取得を目的として買収した。全体としては、今や数百人のエンジニアたちが拡張現実プロジェクトに従事している可能性がある。
これらはクールに聞こえるものの、実際にAppleが売り物として何をユーザーに提供するのかについては何も語っていない。ブルームバーグのレポートでは、詳細についてはあまり触れられていない。
Appleは、カメラアプリを使って、セルフィーのフィルターやリアルタイムオブジェクト検知を行うような、基本的な拡張現実機能から始めるかもしれない。言い換えれば、すぐにでもiOSに組み込まれた、Snapchatスタイルのフィルターが出ることを期待できるということだ。それ自身は拡張現実ではないものの、写真を撮影した後に画像のフォーカスを調整させることで、Appleはポートレートモードを超えたものを提供できる。今のところ私たちが分かったのはここまでだ。
もしAppleが拡張現実を真剣に考えているならば、これ以上の何かがあるはずだ。ブルームバーグは、仮想データを周囲に表示できる新しい拡張現実メガネについて語っているものの、その新しいデバイスで何をしたいのかはまだはっきりしていないように聞こえる。
例によって、この情報は割り引いて聞いて欲しい。そしてiOS11が、Appleの拡張現実への賭けの行方を垣間見せてくれるかどうかに注目しよう。
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(翻訳:Sako)