Apple本社で社員が「ガラスの壁」に衝突する被害が出ている

ガラス張りオフィスというのはモダンだが注意を要する点もある。ガラスの壁に衝突する可能性は十分ある。Bloombergによれば、クパチーノの4億2700万ドルのApple新本社で従業員が壁にぶつかって痛い思いをする例が多数出ているという。

「事情に通じた関係者」が明かしたところによれば、事故の正確は数は不明だが、いつも社員が手にしたスマートフォンを見ながら歩いているような環境ではガラスの壁は明らかに不利益をもたらしているという。事故を防止するために、特に危険な部分には、ポストイットを貼っておくという自衛手段に出ている社員もいるそうだ。かなり原始的な拡張現実といえる。

私自身、始終ガラス壁にぶつかっているので断言するが、こうした場合、悪いのは人間ではなくガラス壁だ。にもかかわらず衝突した人間は痛い目にあった上にばつの悪い思いをしがちだ。記事も指摘しているとおり、今のところOHSHA(労働安全衛生局)の介入を必要とするような重大な事故は起きていない。しかし問題の解決にあたっては「透明性への配慮」が重要だろう。

これらはAppleに特に深刻なダメージを与えるような話ではないだろうが、この件は2012年にAppleが訴えられた事件を思い出させる。これは83歳の女性がAppleストアのガラス壁に衝突して怪我をした件でAppleを訴えたもので、原告は「Appleには透明なガラスのドアないし壁を設置するにあたって必要な危険防止の措置を取ることを怠った過失がある」と主張した。.訴訟は法廷外の和解で終了した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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