Appleは明日(米国時間3/9)小さな発表を行う。おそらくご存じだろう。それはApple Watchと呼ばれ、明日は大きな一日になる。当然のことながら、過去の製品デビューと同様発表前には様々な噂が飛び交い、どれほど成功するか失敗するかその中間なのかという声が聞こえてくる。。
実は、今の感覚は2010年にiPadが発表された前日とよく似ている。山ほどの憶測が溢れ、多くの人々が(私を含め、と言わねばなるまい)、ポケットの中にiPhoneがあるのに誰がタブレットを必要とするのか疑問を呈した。もちろんみんなが間違い、あのデバイスがコンピューティングを永遠に変えることになることを予言できなかった。
大きなタッチスクリーンからキーボードを取り除いた時、誰も予想しなかったことが起きた。消費者にとって、大きなタッチスクリーンはコンテンツと向き合う新しい方法を提供してくれた。ビジネスにおいては、顧客と話しながらタッチしたりスワイプしたできるので、デバイスは溶けてなくなり、それはノートパソコンではあり得ないことだった。
それはソフトウェアがどう動くかに対する期待さえ変え、消費者向け製品をITシステムで活用する、「コンシューマライゼーション」を促進した。2012年、私はCITEworldでiPadの与えるインパクトについての記事にこう書いた:
「このデバイスのエレガンスと使いやすさ ― そして3年以内に1億台以上売れた驚きの人気 ― は、エンタープライズソフトウェアの設計者に、ソフトウェアとの向き合い方を再検討させるに至った」
TechCrunchのMatthew Panzarinoは、Apple Watchが人々の腕にはめられた時、同じ力学が働くと考えている。彼は、Apple Watchがモバイル端末とのつきあい方を変え、スマートフォンは多くの時間、ポケットの中に入れたままになると信じている。不器用にスマホの画面に見入る代わりに、さりげなく腕に一瞥をくれるだけになる。それは、iPadがわれわれの仕事のやり方を変え、iPhoneが携帯電話に対する考え方を変えたのとよく似ている。
NPDによると、Samsungは生まれたばかりのスマートウォッチ市場を支配し、78%の売上シェアを占めている。Pebbleが18%で大差の2位につけている。SmartWatch Groupの報告によると、これはSamsungが80万台、Pebbleが30万台売れた計算になる。
先週Mobile World Congressの会場を歩き回ったとき、多くの電話機メーカーや時計メーカーがスマートウォッチを出しているのを見たが、一般市場の心を把んだものは未だない。これらのテバイスが市場に大きな影響を与えていないのなら、どうしてAppleにそれ以上のことができるのかと言うのが世間一般の通念だ。
TechRadarはこれを、よくできた製品だが誰も必要としないとまで言っている。
たしかにそういう見方もあるだろうが、MP3プレーヤーであれ、スマートフォンであり、タブレットであれ、Appleが何かに注目した時、おそらくわれわれも注目すべきであることを歴史が示している。
Apple Watchがヒットするか外れるかを予測するのは不可能だ。しかし、疑わしきは会社の利益にの原則で考える価値はある。TechCrunchのJohn Biggsは、大胆にも、Appleは最初の1ヵ月で100台を売ると予測した。
私の予測はこうだ。Appleは前四半期だけでiPhoneを7500万台売った。その10%がApple Watchを買うとすれば ― 私はさほど大胆な予想だと考えていない ― Appleは今四半期に750万台のウォッチを売る。
これまで何年にもわたって、われわれは最新デバイスをいち早く手にしようと行列に(時には数日間)並ぶApple信者たちの不条理な行動を目の当たりにしてきた。好奇心だけからでも、あの連中の何パーセントかがこのデバイスを買っても不思議ではない。そしてiPhone市場のサイズを考えれば、それは数百万台に換算される。
Appleもいつかは失敗する、Apple Watchがその時だと嘲笑する人は、もちろんいるだろう。しかし私が思うに、市場におけるAppleの勢いはそれが起きるにはあまりにも大きく、たとえわずかなヒットでも大きな成功になる。今回もAppleの勝利を予想する。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)