新しいApple Watchは新しいiPhone以上に前の機種と区別するのが難しい。Fitbitのスマートウォッチが世代を重ねるごとにApple風に見えてきたことを思えば、会社もなにかに気づいたのかもしれない。iPhone同様、AppleはここしばらくWatchのデザインに手を入れていないところを見ると、もう変えるところがないのだろうか。
新しいチタンとセラミックのケースは見栄えがするけれども価格も高い。すてきな磁石式バンドも加わり、Appleのインストアカスタマイゼーションオプションを利用すれば人とは違うスタイルが見つかるかもしれない。
Series 5は大きな前進のようには見えない。しばらく前のLTEの追加のような劇的なものは何もない。ちなみに睡眠トラッキングは先送りされたようだが、おそらくこれはバッテリーの制約からだろう。実際、18時間というのは1日中つけているのに十分以上の長さだが、寝ている間も腕時計を着用する場合は別だ。
もっとも、バッテリーの改善もある。スペック上のバッテリー持続時間は前モデルと変わらないが、この時間は常時オンディスプレイを前提にしている。おそらく便利な機能になるだろう。腕を上げたとき以外も常に画面が表示されている。
常時表示ディスプレイは他のスマートウォッチと同じく、低消費電力ディスプレイを使うことで実現している。しかし画面の変化は新型のFitbit Versaほど極端ではない。文字盤は反転するが、コンプリケーションなどの画面要素は見えている。デモ機で試したところ、切り替わるタイミングは光センサーを手で隠したときや自然に腕を下ろしたときなどに変わった。
私はFitbitで常時表示を使っているが、いいことばかりではない。寝るときには無駄だし(夜はオフにすべきだ)、映画館ではむしろ迷惑。それでも、ウォッチを積極的に持ち上げなくても時間を知りたい場面のほうがずっと多い。Appleはバッテリーの改善に力を入れているようなので、スリープトラッキングにも期待したい。
コンパスの採用はうれしい。今後デベロッパーが活用することが容易に想像できる。デモでいちばん良かったのがNight Skyだ。以前からある星空アプリだが、向きを変えて全天を見ることができるのは楽しい。
Series 5の価格は、GPS版が4万2800円(399ドル)から、セルラー版が5万3800円(499ドル)から。チタン側は8万2800円から。iPhoneと同じく9月20日に発売が開始される。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )