昨日(米国時間9/8)のAppleのWWDCの2時間に及ぶキーノートではたくさんの重要な発表があった。上にこれを90秒のビデオにまとめてみた。下に個々の記事へのリンクも張っておいたので参考にしていただきたい。〔日本版:最後のConnectの記事以外、すべて翻訳ずみ〕
キーノートの冒頭でAppleはMac OS X 10.11 El Capitanを発表した。 昨年のYosemiteのようにビジュアルが一新されるものではなかったが、ジェスチャー操作のサポート強化、ウィンドウの整列、Spotlightの自然言語検索などの新機能が盛り込まれた。 MacとiOSに新しいMetal APIが採用され、デベロッパーは同一のハードウェアでグラフィックスのパフォーマンスの大幅な改善が可能になった。ゲーマーには朗報だ。デベロッパー向けベータ版は即日公開された。
iOS 9では新しいパーソナル・アシスタント、Proactiveが紹介された。これはGoogle Nowによく似ており、ユーザーの本日の予定などを教えてくれる。Google Nowと異なるのは、クラウドではなく、デバイス内に存在する情報をベースにして処理することだ。プライバシーに敏感なユーザーにアピールする点だろう。
iPadでは、本格的なマルチタスクがサポートされた。ユーザーは画面を左右に分割して2つのアプリを同時に作動させることができるようになった。このスプリットビュー・モードをサポートするのは最新のiPad Air 2のみだが、既存のiPadの大部分にも2つのアプリを簡単に往復できるスライドオーバーと呼ばれる簡易版が導入された。またカーソルを自由に動かせる新しいソフト・キーボードも発表された。
Apple Watchについても発表があり、新しいネーティブ・アプリのSDKが公開された。デベロッパーはこのSDKを使って、ペアとなるiPhone上ではなく、Watchそのものの上で作動するアプリが開発できる。デベロッパーはビデオ再生、心拍モニター、マイク、デジタル竜頭、振動インターフェイスを管理するTaptic Engineなどの機能にアクセスが可能になった。これによりApple Watchがローンチされた当初のもののよりずっと複雑、高機能のアプリが続々登場することになるだろう。
Appleはキーノートの締めくくりにAppleミュージックをお披露目した。SpotifyやRdioのライバルとなる音楽ストリーミング・サービスは個人が月額9.99ドル、家族が月額14.99ドルで、ユーザーはAppleの膨大な楽曲が聞き放題となる。加えてBeats1インターネット・ラジオ 、新しい音楽ソーシャル・ツールのApple Connectが利用できる。Apple Musicは6月30日にサービスがスタートする。当面はiOS、Mac、Windowsがサポートされるが、この秋にはAndroid版が出るという。〔ミュージックはApple Japanのサイトでもサービスのスタートが予告されている。〕
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)