Atlassianにはかなり前から、Gitを核とするコード管理ソフトウェアStashがある。これまでそれは、比較的小さなチーム向けのオンプレミス・ソフトウェアだったが、今日(米国時間9/10)ローンチしたStash Data Centerによって、そのGitによるソリューションを大企業にも提供していくことになった。
これまでのStashと違ってStash Data Centerは単一のサーバではなく、クラスタの上でも動く。そのためStash Data Centerは、1万名のデベロッパチーム/グループでも容易にサポートできる。しかしユーザから見てStash Data Centerの機能、操作、使い方などは今のStashと変わらない。反応が遅くなることが減り、コンパイルははやくなり、ダウンタイムが少なくなるだろうが、毎日のワークフローはStashがStash Data Centerに変わっても何も変わらない。
Atlassianのデベロッパツール担当ゼネラルマネージャEric Wittmanによると、同社は数年間Stashをやったことによって、Gitについて多くを学んだ。中でもとくに重要なのは、企業顧客をGitに移行させるやり方だった。しかし最近では、Gitをもっと大規模に採用しようとする大企業が増えている。
Wittmanは曰く、“Gitを使うようになると、デベロッパの仕事のやり方が変わる。彼らは前よりもずっと積極的にコラボレーションするようになるが、しかし問題は、そのコラボレーションのスケーラビリティだ”。Gitへの移行とともに企業ユーザは継続的インテグレーションが開発の日常的な実践になり、したがってデベロッパがソースコード管理サーバ(Stashサーバ等)にアクセスする頻度も増す。もちろんアドミンはサーバの負荷増大に気づき、スケーラビリティが不安のタネになるだろう。
当面Atlassianの想定としては、Stash Data Centerはファイヤウォールの背後のユーザ自身のクラスタにインストールされるだろう。しかし長期的には、AWSのような公開クラウドで動かすようになるかもしれない。
Stash Data Centerの料金はユーザ数をベースとする月額制になる(Stashはライセンスの売り切りだった)。Wittmanによると、Stash Data Centerは通常のStashに比べてR&Dの原価が高いので、そういう料金制にせざるをえなかった、という。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))