Atlassianは同社Jira Software Cloudの開発工程に新インサイト機能を追加

DevOpsのチームは、常に社内のソフトウェアのデリバリーをもっと速くし、しかも信頼性を高めたいと頑張っているが、そのために必要な知識や現場の情報が得られないことも多い。

Atlassianは目下、同社のプラットフォームJira Software Cloudのユーザーに、開発工程の現状データに基づいた洞察を提供する一連の新機能を提供する。Jiraは課題やプロジェクトのトラッキング技術として人気があり、開発者やそのチームがワークフローのどこにいるのかを把握するのに役立つ機能を備えている。

それらの新しい洞察は、Jiraがユーザーに従来提供していたものの一歩先を行き、アジャイルソフトウェア開発のさまざまな側面への洞察が得られる。この新たな洞察の目標は、組織が今自分たちのやってることをよく理解でき、チームはどこを改良できるかわかるようになることだ。それにより、全体的に効率がアップする。

Jira SoftwareプロダクトのトップMegan Cook(ミーガン・クック)氏は「データは至るところにあるが、しかしそれと同時に、あなたが行なうアクションの洞察と理解はどこにもない。その意味では、賢く仕事をすることは困難であり、私たちが今挑戦しようとしているのも、そうした大きな問題だ」という。

クック氏は、AtlassianがJira Cloudで行っている大きな変化の1つとして、異なる開発トラッキングツールからのデータを1つの場所にまとめ、開発チームが意思決定できるようにすることを挙げている。

Jira Cloudが今ユーザーに提供している洞察の1つの例として、スプリントコミットメントに関連しているものがある。アジャイルソフトウェア開発のアプローチでは、デベロッパーが競走状態になる、いわゆる「スプリント(短距離走)」になることがある。しかしそんなスプリントコミットメントに洞察が伴えば、チームは過去のパフォーマンスに基づいて、自分たちが処理できる仕事の量を理解できる。ここでビジネスゴールは、そのスプリントに対してチームがコミット過多 / 過少になってないか理解することだ。

もう1つの例はイシューのタイプ別分類だ。クック氏の説明によると、各チームのイシューのカテゴライズのやり方は、個人の好みで偏重することがある。今プロジェクトがやっているのがバグフィックスか技術の借用かなどにより、プロジェクトのそんなタイプがカテゴリーになることもあれば、タイプというか性質が、イノベーションか成長製品か、機能の段階的なアップデートかという違いでタイプが分かれることもある。イシューのタイプの分類に向けた洞察は、チームが今取り組んでいるイシューやプロジェクトのタイプをより直感的に理解するために視覚化を導入させるだろう。クック氏によると、前のように検索機能によってユーザーはイシューの違いを同定できたかもしれないが、しかし彼女が強調するのは、新しい洞察方式の方がずっと容易だ、という点だ。

画像クレジット:Atlassian

クック氏によると、今後の数週間で洞察を増やし、スプリント燃え尽き洞察なども加わる。アジャイルソフトウェア開発のアプローチでは、燃え尽き洞察でスプリントをフィニッシュするために何が残されているかを知る。スプリント燃え尽き洞察は映像や画像によって、まだやり残している仕事の量や、割り当てられている時間内に仕事が完了するかなどを知ることができる。

デベロッパーのチームがもっと効率的に仕事をできるようにするためのAtlassianのやり方は、同社が何年もかけて築いてきた主要な価値の1つだ。それは、同社の強力な成長に貢献した。Atlassianの第4四半期の決算報告では、売上は5億6000万ドル(約615億円)で前年比30%の増だが、特に貢献量が大きいのは、強力なデベロッパーコラボレーションツールとマネージメントツールだ。

画像クレジット:Andrei Stanescu/Getty Images

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(文:Sean Michael Kerner、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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