Bitcoin、初の2000ドル台に――流通総額329億ドル

世界最大の暗号通貨、bitcoinが単位あたり2000ドルを記録した。 これはCoinbaseやKrakenなどいくつかの大規模な交換所を通じての記録だ。この価格をベースに流通しているbitcoinの総額を計算すると、329.2億ドルとなる。

Coindeskのグラフでも明らかなように、今年に入ってbitcoinは強い上げ調子だった。

Bitcoinが1000ドル台を最初に付けたのははるか以前、2013年だった。しかしあれこれの事情――当時最大のbitcoin交換所だったMount Goxの破綻などなど―により価格は低迷した。しかし金融機関がbitcoinやブロックチェーン・テクノロジーを試験的に採用したこと、中国で電子通貨に対する規制が実施されて状況が安定したこと、などにより、bitcoin価格は昨年末に1000ドル台に復帰した。2017年に入ると価格はさらに一本調子に上がった。

われわれがbitcoinとethereumが史上最高値を付けたことを書いたのは4月末だったが、その時点では1343ドルだった。たった3週間でbitcoinの価格50%もアップしたわけだ。先週だけでも価格は12%アップした。

しかし価格を上げている暗号通貨はbitcoinだけではない。有力金融機関向け決済プロトコルとなることを目指している中央集権的通貨、Rippleも1ヶ月で10倍の値上がりで今やbitcoinに次いで市場価値(流通総額)2番目の暗号通貨となっている。

同様にデベロッパー向けブロックチェーン・ベースの通貨プラットフォーム、ethereumも1コインあたり130ドルで市場総額も120億ドルに近い。先月の値上がりは2倍以上だった。

このためbitcoinはもはや市場総額の大半を占めていない。現在のbitcoinは市場総額の47%を占めている。数ヶ月以前は常に80%前後だった。

では他の暗号通貨がbitcoin以上に好調であった理由は何だろうか? 。bitcoinにはスケール拡大に問題があったという意見もある。bitcoinは急速にスケールを拡大したため取引の確認に遅延が生じた。この問題を避けるため高額の手数料を支払って小規模な取引所を利用するユーザーも出た。SegWitやBitcoin Unlimitedが提唱するテクノロジーを用いればこの問題を避けられるはずだったが、bitcoinのコードベースを事実上支配している有力なマイナー(採掘者)間で新しいソリューションを採用することに関してコンセンサスが得られなかった。【略】

2000ドルという値をつけたbitcoinは海図のない海に入ったといえる。一部の専門家は真の価値は1万ドル(かそれ以上)だと主張している。この価格を実現するにはbitcoinコミュニティーはスケール拡張に伴う問題を解決する必要があるだろう。そうなれば投資家もbitcoinのインフラはスケール拡大に対応できると納得するに違いない。

画像: Mike Lewinski/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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〔日本版〕”bitcoin”の表記には諸説あるが、原文記事は文頭あるいは大文字表記の団体以外、一律小文字表記なので日本語版もこれに従った。

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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