Bitcoinはこの24時間で大暴落を喫した。主要な換金市場のMt.Goxで500以下に落ちた後、やや回復している。 TechCrunchのJohnBiggs記者が今朝書いたとおり、中国最大のBitcoin市場、BTCChinaが中国元での預託金の受け入れを停止したことがこの暴落に拍車をかけたようだ。
しかしBitcoinの値下がりはしばらく前から兆候が現れていた。中国市場の動向は大きなトレンドの一部に過ぎない。要するにBitcoinは勢いを失っている。
Bitcoinを1200ドルという高値に押し上げたのと全く同じ力が今は逆向きに働いている。流行、メディアへの露出、投機がブームを作って価格を上げた。ところが流行が下火になり、メディアの露出が減り、投機の思惑が外れた。その結果が暴落だ。
現在この記事の執筆時点でのBitcoinの価格は606ドルだ。Bitcoinは古典的なバブルである。下にMt.Goxの日ごとの値動きのチャートを載せておこう。
バブルが破裂してBitcoinの価格が元に戻るのに何の不思議もない。Bitcoinがバブルであることを説明した過去記事を振り返ってみよう。
歴史の教訓からこれだけは言える。現在のブームは作られた希少性、熱狂的な投資家層、トラック何台分もの楽観主義の産物だ。だからじきに熱は冷め、事態は平常に戻る。なにもかもオランダのチューリップ・バブルにそっくりだ。
そして、:
「Bitcoinはバブルではない」としつこく主張し続ける人々がいる。 もちろんバブルに決まっている。Bitcoinは確実な資産価値のある何ものによっても担保されておらず、それ自身の利用価値が変化していないにもかかわらず、投機的動機による買い手によって突如何倍にも値上がりしている。これがバブルでなければ何がバブルか?
Bitcoinはこの記事を書き始めたとき606ドルだったが、今は621ドルまで上げている。しかしそんなことはバブルかどうかには関係ない。
もっとも重要なのは、上の引用でも指摘されているとおり、Bitcoinが「コンピューティング能力」というその本来をはるかに超えて値上がりしているという点だ。このことはFBIがBitcoinで麻薬取引を行っていた容疑でSilk Roadマーケットを閉鎖した後、いっそうはっきりした。 Bitcoinはそれが提供すると主張する価値に比べて過大評価されている。Bitcoin1枚で得られる価値は、投機的思惑を別にすれば、他の通貨ないし他の確実な金融資産によって得られる価値よりはるかに小さい。
投機的需要によって金融資産の長期的価値が維持されることはない。
しかもBitcoinはまだとても金融資産と呼べる代物ではない。
画像:Flickr
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)