Bluecrewが企業の派遣スタッフ管理を支援するモバイルアプリを立ち上げ

持株会社IAC傘下で、企業からの需要に応じ柔軟に人材を派遣するBluecrew(ブルークルー)が新しいモバイルアプリ「Bluecrew Manager」の提供を開始する。

独立した請負業者のネットワークに頼るのではなく、Bluecrewは自身でW-2従業員(源泉徴収の対象となる従業員)を雇用する。W-2従業員はBluecrewの顧客から1時間単位の仕事を受けることができる。

同社は以前から顧客向けにWebベースの管理ツールを提供していた。モバイルアプリの方はCEOのAdam Roston(アダム・ロストン)氏によると「忙しい時にすぐ必要とされること」を顧客が達成できるように設計されているとのことだ。

例えば同氏によると、倉庫担当マネージャーは1日中「フロアを走り回っている」ものだ。倉庫担当マネージャーがピックアンドパック部門(倉庫内の複数の保管箇所から物を取り出し1つに梱包する部門)を訪れ、その日のチームメンバーを確認したい場合、Bluecrew Managerを開けばメンバーの写真を見ることができる。誰かがチェックインするのを忘れていたら、アプリから直接勤務時間を修正できる。

スタッフの追加をリクエストしたり、特定のスタッフを「お気に入り」に登録する機能もある。「お気に入り」登録によって、将来また同じ会社の仕事に割り当てることができる。

Bluecrewはこの1カ月、すべての顧客が無料で利用できる「Bluecrew Manager」をテストしてきたという。ホスピタリティ企業であるEurest(ユーレスト)のカフェマネージャーであるEduardo Medrano(エデュアルド・メドラノ)氏はアプリ提供開始の発表で「現場にいるスタッフの確認や各種調整を自分のスマホ上で行える」ため、このアプリは「スタッフの管理方法を完全に変えつつある」と語った。

同社によれば、2018年にIACに買収されて以来、顧客基盤はほぼ4倍になり、物流、製造、ホスピタリティ、料理、倉庫などの業種で需要が伸びているという。

ロストン氏はまた、カリフォルニア州の新しいAB-5(企業が労働者を独立請負業者として分類する要件を制限している)は、Bluecrewが柔軟性と労働者保護を両立させる適切なアプローチを取ったことを示すと指摘した。

「共同創業者でCTOのGino Rooney(ジーノ・ルーニー)が5年前に会社を始めたとき、W-2従業員を対象にするのは少しクレイジーに思えた」とロストン氏は述べた。「2019年、1年で状況が変わった。実際のところ、国内のほとんどの企業はすでに労働法を順守しており、何年もW-2従業員を中心に雇用している。だが、AB-5成立からは勢いが増しており、あらゆる地域にそれが広がると予想している」

画像クレジット:Bluecrew

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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