BMWグループとジャガーランドローバー(JLR)が、未来の電気自動車開発で協力することに合意したことを発表した。この自動車メーカー同士の一連の協業は、先進的でしばしば高価なテクノロジーを、大衆マーケットに向けてリリースすることが狙いだ。
両社が協業を認めたのは米国時間の6月5日。彼らは、これは従来の内燃機関の乗用車やトラックから、自律的、コネクテッド、電気駆動、そして共有される車両へと移行する業界の流れの中心となるものだと述べている。
BMWとジャガーは、サプライチェーン全体にわたる共同調達による経済的スケールメリットを得ることはもちろん、共同の研究開発および生産計画による、効率性とコスト削減を達成する計画を立てていると語る。
JLRのスポークスマンは、同社最初の完全電気自動車であるI-Paceのために作成したアーキテクチャは継続するのか、という特定の質問にはコメントを行わなかった。JLRが語ったのは、この協力は将来のジャガーとランドローバーを支えるだろうという事だけである。
このBMWとジャガーの協力は、リソースや、技術的洞察、そしてコストの共有を期待して行われている他の数多くの自動車メーカー同士の提携、開発パートナーシップ、あるいは協力提案に続くものだ。たとえば、フォルクスワーゲンとフォードモーターは共同で商用バンを製造している。フィアット・クライスラー(FCA)は最新の例だ。FCA は5月に、ルノーに対して事業統合を提案した。もしこれが実現した場合には、世界で3番目に大きい自動車メーカーが誕生し、年間870万台の自動車販売が達成される。だがウォールストリートジャーナル(WSJ)のレポートによれば、FCAはそのオファーを撤回した模様だ。
BMWとジャガーは、最近公平なパートナーシップを締結している。特に2018年3月に、ダイムラーの都市モビリティサービスを買収して1つの持株会社に吸収したときには、それぞれの会社が50%の株式を保有した。両社は、この都市モビリティサービスを育成するために、これからの数年で11億ドル(約1200億円。10億ユーロ)を投資する計画だ。彼らはサービスを5社のジョイントベンチャー(Reach Now、Charge Now、Park Now、Free Now、そしてShare Now)を設立して、5つのカテゴリーに統合すると発表している。
BMWとジャガーの合意に基き、両社のエンジニアチームが次世代の電気駆動装置(EDU)の開発に取り組む。これらのEDUは、その後各自動車メーカーのそれぞれの工場で製造されることになる。ジャガーは、同社が世界規模の電気駆動プログラムに割り当てたウルバーハンプトンに拠点を置くエンジン製造センター(EMC)を使用する。
ジャガーには、パートナーシップの歴史もある。同社は自動運転車企業のWaymoと提携し、それを自社のI-Pace車両に供給している。また同社は、I-Paceを製造しているMagnaとも提携している。
画像クレジット: Andrew Ferraro – Handout/Jaguar Racing via Getty Images
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(翻訳:sako)