Boxは今日午前(米国時間9/16)、同社が主催するBoxWorksカンファレンスで、新しいファイルプレビューとiOSアプリを紹介した。その際同社は、最近の企業買収が同社に何をもたらしたかを強調した。
例えば新しいブレビュー機能は、今年Boxが買収したCrocodocによるHTML5文書プレビュー技術に基づくもので、CrocodocのRyan Damicoがデモを行った。同氏は現在Boxのプラットフォーム担当ディレクター。
ファイルプレビュー体験にはいくつかの新機能が加わり、文書から直接テキストのコピー&ペーストができることもその一つだが、特に強調していたのはUIと性能だ ― Damicoはこれを「一から作り直した」と言っていた。新ファイルプレビューの能力を見せるためにDamicoは、〈ウェブで見つけられる最長のPDF〉と彼が言う750ページのSharePoint配信ガイドと、カスタムフォント50種を含むPDFを開いてみせた。どちらも遅延なく目に見える表示問題もなく開いた。
一方、新しいiPhoneおよびiPadアプリは、フランスのストレージ・スタートアップでこれも今年買収したFoldersの技術で作られている(2社の買収はいずれも5月に発表された)。デモはFolderのMartin Destagnolが行い、ここでも性能が主な焦点だった ― Wi-Fiはカンファレンスではよくあるように不安定であったにもかかわらず、Destagnolは複数の高解像度写真をわずか数秒の遅れでスワイプしていった。さらに彼は新たなPowerPointのサポートも披露し、こちらもiOSデバイスでPowerPointのプレゼンテーションを開く際によく見られるバグもなく表示された。
新機能はいずれも今年中に公開されると同社は言った。
基調講演後のプレスQ&Aで、CEO Aaron Levieはこれらの買収、および「作るか買うか」の決断についての考えを聞かれた。
「哲学上、われわれは作る方に大きく傾いている」と彼は言った ― それが「より深い」体験を生む最上の方法だからだ。彼は、Boxにはプラットフォームを開発する技術者が160~170名いることも付け加えた。同時に、「われわれの中核をなす取り組みをさらに拡張する」能力のあるチームと技術を持つ会社が存在する、と彼は言い、CrocodocとFoldersをその「極めて典型的な例」として挙げた。
Levieは、Crocodocは買収した時点で自社の文書表示技術をパートナー約100社に提供しており、Boxはこれらのパートナーと引き続き協働していくと語った ― ただし、Dropboxとは長く続かないだろうと(ジョーク交じりに)予言した。
Boxは基調講演で、メタデータのサポートおよび新しいエディティングツール、Box Notesも発表した。
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(翻訳:Nob Takahashi)