ロサンゼルス拠点のスタートアップCanoo(カヌー)は最新、そして3つめのモデルとなる電動ピックアップトラックを発表した。似たようなトラックや従来のディーゼルピックアップにあるシャープなコーナーや大きなエンジンハウジングをなくし、商用顧客や週末に冒険を楽しむ消費者のための電動車両だ。
市場に出回っているものの中で最もスペース効率がいいとCanooが謳うこのトラックは米国時間3月11日午後に予定されていた正式公開の前のに10日夜にリークされた。
3つのモデルのCanoo車両はすべてデザインランゲージを共有する。しかしCanooの重要な礎石は基礎だ。Canooは同じプラットフォームアーキテクチャーを全車両で使っており、客室やトップハットをモデルごとに変えているだけだ。Canoo独自仕様のプラットフォームは、EVパワートレインの重要な部品を搭載した薄くて平らなスケートボードのようだ。このタイプのデザインでは同社のトラックはよく売れている従来のピックアップのような平台型サイズに近くなる。
Canooのトラックは2021年第2四半期にプレオーダー受付を開始し、早ければ2023年に納車が始まる。
トラックの長さは約467cmだ(比較するとTeslaのCybertruckは約586cm、RivianのR1Tは約553cm)。しかしCanooのモデルが抜きん出ているのは、プルアウト式のベッドエクステンションだ。これはトラックベッドを約182cmから約243cmに伸ばし、車両の長さを競争力のある約541cmにする。また最大600馬力を誇り、航続距離は約321kmを超える。
Canooの他の車両と同様、ピックアップトラックにもさまざまなオプションが用意されている。例えばトラックベッド用の仕切りや、トラックをバンに変えることができるキャンパーシェルがある。ルーフトップテントすらある(少なくとも写真では確認できる)。これはCanooが車両に合うアクセサリーの事業も考えていることをうかがわせる。
また折りたたみ式の作業机や追加のコンセント、折ることができるサイドテーブル、さらにストレージのあるトラックベッドへの隠れた階段、ルーフラックを備えた貨物ストレージエリアもある。
「当社のピックアップトラックは最もタフなそこらのトラックと同じくらい強く、飛躍的にもっと生産的となるようにデザインされています」とCanoo会長のTony Aquila(トニー・アクィーラ)氏は声明で述べた。「このトラックはあなたの役に立ちます。トラックを仕事、週末、アドベンチャーで使う人のためにアクセサリーも作りました。ありとあらゆるものを手がけました。というのもこれはあなたのプラットフォームだからです。まったくすごいヤツです」。
2020年12月、Canooは特別買収目的会社Hennessy Capital Acquisition Corp.との合併取引で上場し、評価額は24億ドル(約2610億円)となった。Fisker Inc.、Nikola Corp.、Lordstown MotorsなどNASDAQに上場するのに従来のIPOを回避した一連のEVメーカーや充電インフラ企業の仲間入りを果たした。
カテゴリー:モビリティ
タグ:Canoo、電気自動車、トラック
画像クレジット:Canoo
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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi)