二足歩行ロボットは機械工学のでも特に精力的に研究されている分野であり、非常に難しい問題ではあるがインスピレーションの種は尽きない。Agility Roboticsの新しいロボット、Cassieはその典型だ。しっかりとした正確な歩みは鳥類、特にダチョウを手本にしている。
Cassieは、これも二足ロボットで独特な足の動きをするATRIASの流れをくむが、ATRIASがDr. Whoに出てくるダーレクを裸にしたような外観なのに対して、Cassieはどう見てもロボコップのED209の生まれ変わりだ。
ATRIASはオレゴン州立大学で作られ、昨年開発グループがスピンオフしてAgility Roboticsを設立した。基本コンセプトは2体とも似ているが、バッテリー、脚部の設計、ソフトウェア等の進歩によって、Cassieの方がずっと俊敏に歩く。
ダチョウ(や人間)と同じく、Cassieの股関節は3方向の自由度をもち、動力付の足関節は柔軟に作られているが、膝は一方向にしか曲がらない。このことが自然な歩行を生むだけでなく、人間と同じような方向転換を可能にしている。ATRIASと同じく、俊敏で注意深い足の運びによって、Cassieは滑りやつまづきに強く、時として悪意を見せる大学院生にも耐性がある。
胴体は非常に軽量で、衝撃吸収は人間が歩く時と同じ自然な方法で行われる。しかし十分頑丈なのでヘルメットは必要ない。わずか数ヵ月間で一から作られたロボットとは思えないほど印象的だ。
有能で頑丈な二足ロボットは、人の行くところならどこへでも行き、比較的安く作れるので、恩恵を受ける分野は無数にある。被災地の調査や原子力発電所の検査等の危険な職務を果たすこともできる。忙しい人なら、Cassieを買い物に行かせればいい。
Cassieに興味を引かれた人は、 IEEE Spectrumsで詳細を読むことができる。最新情報はAgility Roboticsのウェブにある。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)