企業ユーザのダイナミックコンテンツ(刻々変化するコンテンツ)をエンドユーザに速く届けるコンテンツデリバリネットワーク(content delivery network CDN)Fastlyが今日(米国時間8/5)、ICONIQ Capital率いるシリーズDのラウンドで7500万ドルを調達したことを発表した。これまでの投資家Amplify Partners、August Capital、Battery Ventures、IDG Ventures、O’Reilly AlphaTech Venturesらも、このラウンドに参加した。これでFastlyの今日までの調達総額は、1億3000万ドルになる。
同社によると今回の資金は、顧客の急速な増大への対応、国際展開、そしてeコマースとセキュリティへのさらなる投資に充てられる。とくに今後同社が力を入れるのは、リアルタイムサービスを提供している顧客企業に対する、支援の強化だ。
従来のCDNは、画像やビデオなど静的なコンテンツのデリバリをスピードアップしてきたが、今のWebアプリケーションは、それだけでは足りない。
FastlyのCEO Artur Bergmanはこう言う: “うちに移って来られた顧客の多くは、従来のCDNにイノベーションが欠如しているので、より速くて、セキュアで、高度に個人化されたユーザ体験を作り出す能力を発揮できる機会に恵まれなかった。わが社が構築した優れたインフラストラクチャなら、リアルタイムコンテンツをグローバルにデリバリできる”。
FastlyはメインのCDNサービスのほかに、セキュリティやeコマースのための、さまざまなツールも提供している。
Fastlyは今回の資金により、直接アクセスポイントをオーストラリアとインド、南アフリカ、スペイン、 アラブ首長国連邦に新設する。
同社の現在の顧客には、Twitter、Vimeo、Business Insider、Conde Nast、iHeartMediaなどがいる。2011年にローンチしたFastlyは、トラフィックの扱い量が過去2年で8倍に増えたという。社員数は200名だが、1月に比べて倍近く増えている。オフィスは今、サンフランシスコとニューヨークとロンドンと東京にある。