Citizens Reserveが、ブロックチェーン上にサプライチェーンプラットフォームを構築している

ベイエリアのスタートアップであるCitizens Reserveは、サプライチェーンをデジタル化するという大きな目標を掲げている。昨年秋、同社はブロックチェーン上に構築された、サービスプラットフォームとしてのサプライチェーンである、Sukuのアルファ版を開始した。本日同社は、アムステルダムに拠点を置く、RFIDタグ製造会社のSmartracとの提携を、プラットフォームの重要なアイデンティティ要素として発表した。

企業はRFIDを使用して、畑または工場から市場まで製品を追跡することになる。CitizensのCEOであるEric Pisciniは、サプライチェーンのデジタル化における重要な部分の解決に、この提携が役立つと語る。製品が市場に到達するまでの追跡手段を提供し、生産時に不当労働が行われていないこと、環境基準が遵守されていること、あるいは製品が鮮度を保つために適切な条件下で保管されていたことなどに関する情報を提供できる。

サプライチェーンの追跡における大きな問題の1つは、ある特定の瞬間に世界中で移動中であるアイテムを、単に全体的に特定することだ。RFIDタグは、そうした各アイテムにデジタルIDを付与する方法を提供する。デジタルIDは、不正を防ぐためにブロックチェーン上に配置することができる。もし確実なデジタルIDを手に入れることができれば、サプライチェーンのデジタル化に関する大きな問題が解決されることになる。

彼は、これはブロックチェーン上にプラットフォームを構築することによって、サプライチェーン全体をデジタルの領域に移動させるための、より広範な取り組みの一部であると語った。これは、確実で追跡可能なデジタル記録を提供するだけでなく、盗難や詐欺を減らし、履歴を確実にするなどの、あらゆる種類の追加の利点をもたらすことができる。

農家や製造業者から税関当局、海運会社、コンテナ会社、そして商品を市場から販売店舗まで輸送する物流会社に至るまで、数多くの関係者がこのプロセスには関与している。サプライチェーンに関わるさまざまな関係者のすべてを、ブロックチェーンソリューションに移行させることは、依然として大きな課題である。

本日発表されたパートナーシップは、Citizens Reserveのソリューションに対する、アイデンティティメカニズムの1つを構築する手段を提供する。同社はまた、倉庫管理や物流などの他の問題を解決するために、他のパートナーシップにも取り組んでいる。

同社は現在、カリフォルニア州ロスガトスに11人の従業員を擁している。Pisciniによれば、同社は1100万ドルを調達している。

画像クレジット: Mint Images / Getty Images

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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