D2Cブランド向け保証サービスのMulberryが年間経常収益約11億円を視野に

Chinedu Eleanya(チネデュ・エレニャ)氏がMulberry(マルベリー)を消費者直販(D2C)ブランドの保証サービスとして創業してから2年でビジネスは急成長した。

あらゆる人にあらゆる商品を販売するスタートアップブランドの出現により、消費者行動が大きく変わった。この動きに乗じたMulberryは小売業者向けの保証サービスに求められていたひねりを加えた。小売業者は長年にわたり消費者に高額の買い物を快適にしてもらうために保証サービスに頼ってきた。同社の今年これまでのARR(年間経常収益)が1000万ドル(約11億円)に近づきつつあるのは、買い物がオンラインへシフトする傾向によるところが小さくない。

新型コロナウイルスが襲う前の2020年3月の段階で投資家が1000万ドル(約11億円)を同社に投資したがったのはそのためだ。今回のラウンドは、ニューヨークに拠点を置くアーリーステージを対象とする投資会社であるPace Capital(ペースキャピタル)がリードした。既存投資家からの参加者にはFounder Collective(ファウンダーコレクティブ)も含まれる。

その後パンデミックが襲った。エレニャ氏によると、新型コロナウイルスが買い物客(少なくともまだ買い物にお金が使える人)を店頭からオンラインに動かし、保証サービスの必要性が高まった。

エレニャ氏はナイジェリアからニューヨークに移り、Cognical(コグニカル)やZibby(ジビー)などの企業を創業したシリアルアントレプレナーだ。Mulberryとそのオンラインモデルで成功を収めた。

確かに、同社はeコマース保証に取り組む唯一のスタートアップというわけではない。同様のサービスを提供するClyde(クライド)は同じ時期に1400万ドル(約15億円)を調達した(未訳記事)。

だがこの種のオンラインサービス市場は依然として急速に成長しており、エレニャ氏は複数の勝者が生まれる余地があると考えている。「POSが財務にもたらした革新を考えると、延長保証の分野が最も興味深い」と同氏は述べた。

小売という観点からは融資も良いが、より大きくは顧客獲得コストが上昇し続けてしまうという話がある、とエレニャ氏は言う。同氏は、小売業者は顧客を維持することで長期的な価値を最大化する必要があり、その方法はサービスプログラムの提供だと主張する。

「当社は中小の小売業者がこの何でも高くつく環境でも競争できるようアクセスを民主化している」と同氏は語る。

Mulberryはすでに、スマートワークアウトミラーのMirror、コーヒーメーカーのBreville、Casperとはマットレスの競争相手であるNaspar Sleepなどの消費者向けブランドと提携している。

これまでのところMulberryのARRは約100万ドル(約11億円)だが、2020年のARRは1000万ドル(約11億円)に達するペースだとエレニャ氏は述べた。

画像クレジット:Vectomart / Shutterstock

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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