DeNAは本日、ロボットタクシーを共に手がけるZMPとの業務提携解消を発表した。ZMPはコンシューマ向けのロボットの開発・販売を手がける企業で、2015年5月にDeNAと合弁会社「ロボットタクシー」を設立した。ロボットタクシーでは、DeNAのネットサービス運営ノウハウとZMPの自動運転に関する技術を連携させ、自動運転車両による旅客運送事業を確立する計画だった。
解消の理由についてDeNAは「このたび、ロボットタクシーの運営方針の違いから、両社は別々の取組みを行うことが最善であるという考えに至り、業務提携を解消する運びとなりました」とリリースに記している。
ZMPは自動運転制御開発車両プラットフォーム「RoboCar」や車載コンピューターなどを開発する成長企業で、DeNAと業務提携を発表した頃から上場目前と噂されていた。実際2016年11月にはマザーズ市場への上場を発表したが、翌月にはインターネット上に一部顧客情報が流失したことにより、上場手続きの延期を発表している。
ZMP側のコメントは以下の通りだ。
このたび、ロボットタクシーの運営方針の違いから、両社は別々の取組みを行うことが最善であるという考えに至り、業務提携を解消する運びとなりました。
ロボットタクシーは、当社代表の谷口が「高齢者や子供たち、障害を持つ方など、運転ができない方々に移動手段を提供したい。交通弱者を交通楽者にしたい。」との想いから 2012 年に生み出した「ロボットタクシー」構想を実現するために設立した会社です。当社としましては、今後も「ロボットタクシー」構想を実現のため、新たな枠組みで尽力していく所存です。
ロボットタクシーでの合弁は解消したものの、DeNAは自動運転領域での攻勢をゆるめるつもりはないようだ。本日DeNAは新たに日産と自動運転車両の交通サービスプラットフォームの開発を発表した。年内には日産の自動運転車両を用いた実証実験を実施し、商業利用を目指すという。