DevOpsプラットフォームのRenderが約4.7億円を調達、Disrupt SF 2019優勝者

Disrupt SF 2019 Startup Battlefieldの優勝者であるRenderは米国時間10月22日、既存のシード資金調達ラウンドで更に450万ドル(約4億7000万円)を追加し、累積調達額が675万ドル(約7億1000万円)になったと発表した。

ラウンドはGeneral Catalystがリードした。既存投資家からSouth Park Commons Fundのほか、Lee Fixel(リー・フィクセル)氏、Elad Gil(エラッド・ギル)氏、GitHubのCTO(およびHerokuの元エンジニアリングVP)であるJason Warner(ジェイソン・ワーナー)氏などのエンジェルも参加した。

「AWS、Azure、Google Cloudに代わるZero DevOps」を自称する同社は、当初2019年4月にシードラウンドで225万ドル(約2億4000万円)を調達したが、Disrupt Battlefieldで優勝した後に多くの関心を集めた。しかし、結局チームは既存の投資家からより多くの資金を調達することに決めた。

現在のRenderのユーザーには、Cypress.io、Mux、Bloomscape、Zelos、99designs、Stripeが含まれている。

「Disruptの後に多くの人々と話しました。その中にはAshton Kutcher(アシュトン・カッチャー)氏もいました。審査員の1人だったからです」と、Renderの共同創業者でCEOのAnurag Goel(アヌラグ・ゴエル)氏は説明した。「結局、我々は既存の投資家からより多くの資金を調達することに決めました。なぜなら彼らが好きであり、それが既存の投資家からより良い取引を成立させるのに役立ったからです。そして、彼らはみな、投資を続けることに非常に興味を持っていました」。

Renderを際立たせているのは、HerokuとおそらくGoogle CloudのApp Engineに対して多くの約束を果たしていることだ。デプロイするサービスの種類を指定するだけでRenderはそのデプロイを処理し、インフラを管理する。

「我々の顧客はコードを書いているすべての人々です。彼らはサーバーやメンテナンスについて心配したり、DevOpsチームに依存したりせずに、また多くの場合、DevOpsチームを雇わずにコードを本当に簡単にデプロイしたいと考えています」とゴエル氏は述べた。「DevOpsエンジニアを雇うのは高くつきますし、特に優れたエンジニアを見つけるのは非常に困難です。我々の目標はDevOpsに関わる人々がどんな会社でも行うような作業のすべてをなくすことです。そうした作業はどの企業でも非常に似たようなものだからです」。

画像クレジット:Render

同社が本日発表した新機能の1つはプレビュー環境だ。これは、開発者がコードをテストするために立ち上げる使い捨てのステージング環境または開発環境と考えることができる。Renderは、テスト環境が本番環境と同じように見えることを約束している(または変更を特定することもできる)。開発者はその後、その環境でQAを使って、または製品チームや営業チームと協力して更新をテストできる。

Renderの開発チームはYAMLファイルでインフラ環境を指定する。これらの新しいGitLabプレビュー環境をオンにするのは、そのファイルにフラグを設定するのと同じくらい簡単だ。

画像クレジット:Render

「一度それを行うと、プルリクエストごとに(なぜならRenderはGitHubやGitLabと統合されているため)その環境のコピーを自動的に立ち上げます。これには、本番環境にあるすべてを含めることができます。Redisインスタンス、マネージドPostgresデータベース、Elasticsearchインスタンス、もちろんAPI、ウェブサービス、静的サイトなども含めることができます」とゴエル氏は説明した。そのブランチまたはプルリクエストに変更をプッシュするたびに、環境も自動的に更新される。プルリクエストが閉じられるかマージされると、Renderは環境を自動的に破棄する。

同社は新しい資金でチームを成長させ、サービスを構築する。ゴエル氏によると、来年より大きなシリーズAラウンドで資金調達する計画だ。

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カテゴリー:ネットサービス
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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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