Disneyの研究所は、電気でなく音波に反応するボタンを発明

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私はDisneyリサーチ研究所のファンだ。研究所では、Disneyのテーマパークやプロダクトに新鮮さを与える方法を日々開発している。面白い可笑しい発明品を次々と作り出している。

彼らが発明して発表したほとんどのものは、とてもクールなのだが、Disneyと関連しない所での使用用途はあまり想像できない。例えば、浜辺に大きな絵を書いてくれるこのかわいいロボット。確かに面白いのだが、Disneyリゾートにあるような大きめのビーチを所有していない限り、すばらしく実用的とは言えないだろう。

しかし彼らの発明品の良いところは発想がまるで違うところにある。とても賢いアイディアなのだ。この動画を見て欲しい。Disneyリサーチ研究所は、「Acoustrements」と呼ぶ発明品を動画で発表した。

動画は少し再生するのに時間がかかるので、予備知識を記載しておく。スマートフォンのスピーカーから発せられる音波の違いを利用することで、デバイスに物理的なボタン、調整つまみ、スライダーなどを付けることができる。電源も他に何かを有線でつなげる必要もない。

アプリを起動すると、端末のスピーカーから一定の音が発せられる。Acoustrumentのボタンを押したり、調整つまみを回すと音が変化する。原理は、フルートの穴を押さえた時に音の高さが変わるのと同様で、Acoustrumentは音の違いを利用している。ボタンを押すと、中の空気の流れが変わり、音の高さが変わる。端末のマイクが音の高さの変化を検知すると設定した反応を返す。

何故この技術がすごいのか?マイクとスピーカーが端末の下の部分に備わっていれば、どんな端末でも目覚まし時計などを作ることができる。動画で紹介されたGoogleのに似ている、ダンボールでできた仮想現実を体験できるヘッドセットにも注目してほしい。ヘッドセットには電源も有線も不要で、どんな端末にも関わらずボタンを付けることができる。

AcoustrumentはDisneyリサーチ研究所の他の発明品と同様、カーネギーメロン大学と共同で開発された。

全ての場面で100%実用的で、全員がハードウェアの半田付けを止めて音波を使うようになることはないかもしれない。しかし、このアイディアが優れていることに変わりはない。発明家だったり、ものづくりに携わったりしているのなら、これを覚えておくと良いだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

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