マンハッタンセンターの夜は長かった。昨日(米国時間5/3)われわれは数百人のハッカーたちを毎春恒例Disrupt NYハッカソンに迎えた。初参加の人たちも、レギュラーもいた。彼らの挑戦は、気の利いた、楽しい、スマートなハックを24時間のうちに完成させることだった。
106組のチームがステージ上でわずか1分間のデモを行い、ハッカー仲間と審査員たちを魅了した。しかし、グランドプライズの5000ドルを持ち帰れるのは1組だけだ。能書きはこれくらいにして、Disrupt NY 2015ハッカソンの勝者を紹介しよう。
優勝: Witness
Witnessは、スマートフォンにできることすべてを活用したパニックボタンだ ー それでいて使い方は非常に簡単。Witnessを起動するには、iPhoneアプリを立ち上げて大きな赤いボタンを押すだけだ。起動されるや否やアプリは緊急連絡先にテキストメッセージを送る。
友達や家族に通知するだけではなく、Witnessはユーザーの位置、カメラおよびマイクロホンの状態を記録して、携帯通信あるいはWi-Fi経由でリアルタイムに連絡先にストリーミングする。その間画面は真っ暗になるので、その場が中継されていることは誰にもわからない。
チームはiPhoneおよびサーバーのライブストリーミングを処理するコードに、サードパーティー製バックエンドは使っていない。非常に利用価値の高いハックであるだけでなく、技術的にも注目すべき作品だ。Witnessの詳細は本誌の別記事にある。
次点 #1: Picorico
Picoricoは最近のダウンヒル用マウンテンバイクのためのハードウェアだ。今日の自転車には様々な調整部分が付いているが、その性能を測るのは難しい。そこでPicoricoのチームはオープンソースのテレメトリー(遠隔測定)システムを作った。
チームは、市販のセンサーを使い静電容量エンコーダー内蔵の格納式キーバッジを使ってストリングエンコーダーを作った。マウンテンバイクに乗りながら、サスペンションの圧縮状態をリアルタイムで見られるのは実に魅力的だ。
次点 #2: MoolahMe
MoolahMeは、ATMの代替品だ。このアプリを使うと、近くのユーザーたちに現金リクエストが送信され、周りにいるユーザーはリクエストに返信できる。現金を手渡したあとには、ピアツーピア支払いサービスを通じてクラウド上で資金が移動される。