昨年の12月にDockerは、オーケストレーションのための総合的なツール集をプレビューしたが、今日(米国時間2/26)から実際にそれらのツールのすべてをダウンロードして使用できる。
それら、Docker Machine、Docker Swarm、およびDocker Composeと呼ばれるツールをデベロッパやシステムアドミニストレータが使うと、Dockerプラットホーム上でポータブルなアプリケーションをより容易に作成および管理できるようになる。
たとえばDocker Machineを使って、デベロッパはさまざまなクラウドプラットホーム上で迅速にDockerを展開できる。サポートされているクラウドプラットホームは、Amazon EC2、Digital Ocean、Microsoft Azure、Google Cloud Platform、OpenStack、RackSpace Cloud、そしてVMwareのプラットホームのほとんどだ。これらのプラットホーム上でDockerを使いはじめることが、たった一つのコマンドでできる。Machineがなければ、何段階もの手作業のステップが必要になる。
同様にDocker Swarmは、ネイティブのクラスタリングとスケジューリングのソリューションを提供する。同社によればこれによってDockerベースのアプリケーションのスケーリングが容易になり、一台のラップトップの上で行っていたアプリケーション開発を、プロダクションレベルで数百のホストに展開することが、簡単にできるようになる。Swarmは、ZooKeeperやConsul、etcdなどの、既存のホスト発見ソリューションをサポートしている。またMesosphereなど、そのほかのサードパーティのオーケストレーションツールも統合できる。Amazonが最近ローンチしたEC2 Container ServiceやIBMのBluemix、Microsoft Azure、それにJoyentのSmart Data Centerなども近くサポートされる。
Dockerがこのツール集合を発表したときは、エコシステム内の他社が作っているツールと競合する、と批判された。
Dockerのマーケティング担当VP David Messinaはこう言う: “プラットホームとしてのDockerは、エコシステムを支援して、その中心的な価値であるアプリケーションのポータビリティを高めることが使命だ”。、そのことはDockerのパートナーのリストを見ても、よく分かるはずだ、と。彼曰く、Dockerのツールを使うことを誰も強制していない。そのAPIはオープンだし、Dockerのオーケストレーションツールもそれらを使っている。だから今回のようにDocker自身がツールを作って提供することは、“電池も含まれていますがほかの電池を使ってもよろしいです”、ということだそうだ。建設的な競合を期待する、ということだろう。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))