Here Active Listening SystemやHere OneヘッドフォンのメーカーであるDoppler Labsは今日(米国時間7/19)、2400万ドルのシリーズB追加調達ラウンドを完了した。リードしたのはPeter CherninとThe Chernin Group。新たな投資家として、Kevin Efrusy、David Geffen、Dan Gilbert、Henry Kravis、Anton Levyらが加わった。
Doppler Labsは2014年からこの分野に入り、初のオールインワン・インイヤー(耳内)コンピューターの開発へと徐々に向かっている。
最初の製品であるDubsは、完全機械式の耳栓で、ライブ音楽の質を落とすことなく音量を下げるために作られた。
その後チームはHere Active Listening Systemという、周囲の音楽をコントロールできる耳内AR製品を作った。ユーザーは周囲の音量を変えたり、高音、低音を上下させたり、リバーブ等の面白フィルターを使って周囲の音に効果を加えたりできる。
Here Active Listening Systemは1万5000台ほど売れ、機械式耳栓とDoppler Labs最大の事業Here Oneとをつなぐ、堅実な架け橋となった。
Here Oneは、本質的にはHere Active Listening Systemの強化版だ。ライブオーディオチューニングはさらに賢くなり、ユーザーは、ボスが直接話しかけてきたり、救急車がサイレンを鳴らして通るといった重要な音を聞くことができる。
しかし、Here OneはBluetooth経由で音楽ストリーミングも可能で、単なるヘッドホンをフル装備のコンピューターに変えようとしている。
Doppler Labsの共同ファウンダー・CEO、Noah Kraftは、聴覚はオフにできない唯一の感覚であることを、しばしば話題にしてする。
「進化の観点から言えば、これは意図的だ」とKraftは言う。「捕食者から逃がれるためには聞く必要がある。しかし、今われわれにそんな脅威はなく、耳が世界を体験する方法をコントロールする手段を持つべきだ」
ほとんどの人たちがARをビジュアルなメディアだと思っているが、Doppler Labsは耳の中のARの誕生と成長の、説得力ある事例を作ろうとしている。
調達した資金は、会社と投資家双方による早期行動であり、Here Oneの量産と、現在約70名からなるDoppler Labsチームの拡大に向けられる。
これでDoppler Labsの調達総額は5000万ドルになった。
Doppler Labsについてはここで見ることがてきる。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)