2020年10月にローンチしたTradeswellが米国時間1月13日、シリーズAで1550万ドル(約16億1000万円)を調達したことを発表した。
共同創業者でCEOのPaul Palmieri(ポール・パルミエリ)氏はそれまで、デジタル広告企業Millennial Mediaを率いていたが、同社は現在、TechCrunchの親会社であるVerizon Mediaの傘下だ。彼によると、今日のeコマース市場は、彼がMillennialを経営していたときのオンライン広告の市場と同じで、さらなる最適化と自動化が必要になっているという。
Tradeswellは、eコマースビジネスのマーケティング、リテール、在庫、ロジスティクス、予測、ライフタイムバリュー、財務という6つの要素にフォーカスする。eコマース企業が顧客のクリック数や購入を増やすだけでなく、純利益を上げていくためには、これらの要素の改善が欠かせない。Tradeswellはこれらのプロセスの一部、たとえばオンライン広告の購入を完全に自動化する。
Tradeswellは同社の成果の一例として、Amazonプライムデーで売り出しをしているパーソナルケアのブランドを挙げる。このブランドは前年のプライムデーと比べて売上が倍増し、利益が67%増加した。
Tradeswellはこれまでに計1880万ドル(約19億6000万)を調達している。シリーズAはSignalFireがリードし、同社はTradeswellのシードラウンドもリードしている。ほかにConstruct CapitalとAllen & Company、The Emerson Groupも参加した。
SignalFireの創業者でCEOのChris Farmer(クリス・ファーマー)氏は、声明で次のように述べている。「昨年のeコマースの爆発的な成長にともない、Tradeswellはブランドがさまざまなプラットフォームやマーケットプレイスで販売していくときのオンラインセールスにおける複雑性の管理を支援できる完璧な位置に立っている。ポール(・パルミエリ)と彼のチームは、データとマーケティングとロジスティクスのユニークな組み合わせで、今日やこれからの急速に進化する市場の問題に対応できる。彼らが提供するものは、利益をともなう成長を最適化するための中心となるコマンドセンターだ」。
パルミエリ氏によると、新たな資金でTradeswellはプロダクトへの投資を継続し、新たな統合により、さらに多くのタイプのデータを「消化」して、リアルタイムの意思決定をより多くできるようにする、という。
Tradeswellが2020年に公開ローンチしたときはすでに100社の顧客がいて、それが現在では150社に達している。パルミエリ氏は、買い物のeコマースへのシフトというトレンドは、パンデミックが終わっても定着すると予想している。
「以前の状態に戻る人もいれば、オンラインに定着する人もいる。その中間は、気にする必要がありません。たとえばコンビニ並の利便性の向上やeコマースと物理店舗の併存、モバイルでの注文、インスタカート方式のeコマースなど、話題はいろいろありますが、どれもそれほど重要ではありません」とパルミエリ氏はいう。
当然ながら彼は、Tradeswellを、企業がこのシフトをナビゲートするのを助ける重要なプラットフォームと考えている。
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画像クレジット:Tradeswell
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)