Embarkの自動運転トラックが北米大陸を横断

Embarkの自動運転トラック輸送ソリューションが、大きな可能性を実証した。米国の西海岸から東海岸まで、具体的にはロサンゼルスからフロリダ州ジャクソンビルまで(約3862キロ=2400マイル)を無事駆け抜けたのだ。

これは、 ロサンゼルスからエル・パソまでを走ったEmbarkの前回のテスト走行に続くもので、その走行距離は前回の4倍以上をカバーしている。Embarkは5日間で新しい国土横断旅行を成し遂げたが、運転席にはセーフティドライバーが控えていた。ドライバーは制御を引き継げるようになっていなければならないため、今回の運行ルート上には計画された休憩ポイントが設けられていた。Embarkの技術が完成し、単独で運航できることが許可された場合には、おなじ経路を合計2日で走ることができるようになると考えられている。

とはいえ、Embarkの目標は人間のドライバーを完全に置き換えることではない:チームドライブの必要性を削減し、少数のドライバーで長距離の運行を可能にすることが目標だ。例えば、この種の輸送のために必要となる有資格ドライバーの不足を補うことが可能になる。人間のドライバーは、高速道路の運行に関係しないルートの部分を担うことが期待されているが、彼らの技術が利用可能になれば、効率性の向上と運行時間の短縮メリットは非常に大きくなる。

  1. los_angeles_to_jacksonville_route.png

  2. coast_to_coast_driveteam.jpg

    DCIM100MEDIADJI_0043.JPG
  3. bigblue_at_the_atlantic.jpg

 

このデモンストレーションは、Embarkが競合他社が行っているものとは異なる、技術的側面を証明するのにも役立った。スタートアップは、その自動運転システムに情報を伝えるために、ルートの詳細な高解像度マップを使用していない。その代わりに、センサデータと車載の機械学習に完全に依存している。これによって、新しいルートを設定する準備段階の、必要なコストと時間が削減される。そしてEmbarkは、今回の高速10号線に沿った3862キロの旅で、主要な道路を問題なく走り抜けることができることを証明できたと語っている。

Embarkのトラックは西海岸に戻ってきたばかりだ、現在チームは、人間の介入が必要とされた事象のデータを収集中である。しかし同乗したドライバーたちからの主観的な報告によれば「運行のほとんどの部分は自律的に行われました」、しかも「何時間もの間、人間の介入が必要となる事象は発生せず、もし起きたとしても大部分はほんの数秒のことでした」とのことである(CEOのAlex Rodrigues談)。

サンフランシスコを拠点とするEmbarkは、現在テスト車両を増やしつつある。4ヶ月で2台を5台に増やす予定だ。Rodriguesによれば、2018年の終わりまでには、Embarkは40台を購入することを希望している。

[原文へ]
(翻訳:sako)