Siriは様々な仕事をうまくこなすが、あなたが元気かどうかはあまり気にかけない。今日(米国時間4/10)公開されたEmoWatch,は、iPhoneとApple Watchの新しいアプリはそこに注目し、人の感情の状態を追跡する。
基本的にEmoWatchは、Smartmedical CorpのEmpath技術を紹介するためのデモアプリだ。「アプリ」とは言ったが、あまり高度なものではない。iPhoneアプリは、かろうじて使えるというレベルだ。正直なところ、よくiTunes App Storeのレビューを通過したと思うが、一応やるべきことはやる。Apple Watchと接続して、一日の気分を(グラフで)表示する。文字通りそれだけしかしない。Apple Watchを持っていない人は混乱するに違いない。なぜならiPhoneアプリからは何をすべきか全くヒントが与えられないから。
究極のミニマリズムが私を魅了したことはたしかではある。
殆どの魔法はサーバー側の見えない所で起こっている。まずユーザーの声をサンプリングする。2~3秒間、一文を読み上げるかどうかの短い時間でよい。次にその音声データを、抑揚、高さ、速度、音量等いくつかの面から分析する。
この技術は純粋に人の声だけを見るもので、使う単語にはよらない。アプリは、4つの「次元」で感情を測定する:喜び、悲しみ、怒り、冷静。理論的には、どんな言語履歴を持つユーザーにも適用できると同社は言っている。
アプリも興味深いが、私はEmpath APIがデベロッパーに公開されていることの方に注目している。APIは、話者の気分をリアルタイムでフィードバックするもので、いくつも面白い応用が考えられる。もしこの技術が正確なら、このAPIは既存の様々健康監視アプリにとって重要な追加機能となり、さらに多くの利用場面が想定される。この技術はロボティクス(ロボットが皮肉を理解するのを手助けするのだろうか)やコールセンター(顧客の怒りの程度を検出する等)でも利用されている。
もちろん、この分野で戦っているのはEmpathだけではない。Good VibrationsとBeyond Verbalも類似の機能を提供しているが、私の知る限り、いずれもEmpath APIほどのリアルタイムフィードバックは提供していない。
正確性に関しては、気分分析技術がどこまで機能するのか、詳しくテストすることはできなかったが、概して大きくは外れていなかった。今日私はややストレスを感じていたが、アプリはそれを検出して、私が元気一杯ではないと判抽した。本稿を書いている間私はGrapefruit Sculpinを飲み、リラックスして音楽を聞きながら仕事をしている。そしてこの記事の「公開」ボタンを押せば週末だ。アプリが私の気分を申し分ないと報告するのも当然だ。
【日本語版注:開発元のSmartmedical Corpは日本企業】
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)