Lucid Motors(ルシード・モータース)は米国時間12月2日、製造施設を起工する。アリゾナ州カサ・グランデに立地するこの工場では、電気自動車セダンであるLucid Airが製造される。同社によると、2020年後半に生産を開始するとのこと。
本日の起工は、Lucid Airの市販に向けたLucid Motorsの最新の動きとなる。今年初め、同社は生産オペレーション統括責任者としてPeter Hochholdinger(ピーター・ホッホホルディンガー)氏を雇った。ホッホホルディンガー氏はLucid Motorsに来る前にTesla(テスラ)に2年勤め、そこではカリフォルニア州フリーモントや世界各地のサイトを監督した。そしての前は、Audi(アウディ)で生産担当シニアディレクターを務めていた。
9月にLucid Motorsはサウジアラビアのソブリン・ウェルス・ファンドから10億ドル(約1090億円)を調達した。当時、同社はこの資金をLucid Airの商業展開に当てると語っていた。そして2020年代半ばまでにカサ・グランデ工場に7億ドル(約760億円)超をつぎ込むとしていた。
「Lucid Airはデザインからエンジニアリング、生産まで全てアメリカで行われる最先端の電気自動車だ」とCEO兼CTOのPeter Rawlinson(ピーター・ローリンソン)氏は話す。「カサ・グランデでLucid Airを生産するというプロジェクトを前進させられることを誇りに思う。協力的な投資家、優れたデザインとエンジニアリングのチーム、Air後をも見据えたプロダクト戦略のおかげで今日を迎えた。このダイナミックな町に長年にわたって拠点を置くことになり、今日はその始まりにすぎない」。
同社のカサ・グランデ施設は2029年までに直接・間接的に4800人の雇用生み出すとされている。またカサ・グランデや国に向こう20年にわたって320億ドル(約3兆5000億円)の収入をもたらすと推定されている。
アリゾナ州の Doug Ducey(ダグ・デューシー)知事は声明文で「Lucid Motorsのようなハイテクな自動車メーカーを誘致できたことは、アリゾナの人材や事業環境、立地の良さを証明している」と述べた。同社は13州60都市の候補の中からカサ・グランデを選んだとしている。事業をめぐる環境やインフラ、人材、ロケーション、アリゾナ−ソノラ地域の自動車サプライチェーンが決め手となった。
Lucid Motorsは10年前に異なる社名で、そして違う目的で設立された。当時Atievaという名称だった同社は2016年まで電気自動車のバッテリー技術にフォーカスしていた。その後社名を変更し、電気自動車生産にシフトした。
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(翻訳:Mizoguchi)