Facebook、外部のファクトチェック協力者と偽ニュースの検出を開始

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Facebookが情報の真偽を裁定することなく、偽ニュースに対抗するため、Zuckerbergは以前6つの公約を発表した。今回そのうち4つを達成するため、Snopes、FactCheck.org、Politifact、ABC News、APの協力を得た。Facebookは偽ニュースの表示回数を減らし、ファクトチェッカーによりフィードに流れる偽ニュースに警告を付ける。また、偽記事を報告するのを簡単にし、スパマーが偽ニュースを作る金銭的なインセンティブを撤廃する。

「意見に関してグレーな部分を見るのではありません」とFacebookのニュースフィード部門のVPを務めるAdam Mosseriは言う。「この取り組みでは特に悪質な部分に注力します。多くはスパマーによるものですが、金銭的な利益のために意図的に偽ニュースをシェアする行為を阻止します」。

Facebookは、ユーザーやアルゴリズムがフラグした嘘の情報やバイラルに広がる偽ニュースに、PoynterのInternational Fact-Checking Networkにおけるファクトチェックの基本原則に基づいたファクトチェックサービスを通す。偏りがないこと、公平さ、情報源の透明性、資金源、修正への対応がチェック対象だ。Facebookはこの5項目から始めるが、これを十数項目まで増やし、記事の正確性においてコンセンサスを得られるようにしたい考えだ。

ファクトチェッカーが投稿を偽ニュースと判断した場合、ファクトチェッカーはFacebookが特別に用意した報告サイトから、偽ニュースであることを証明するリンクを貼って通知する。Facebookはその通知を元に、ニュースフィードでの表示回数を減らすという。ニュースフィードの記事には「(1人以上のファクトチェッカーにより)疑義がある内容」という警告と記事の誤りを証明する投稿のリンクを表示する。ユーザーが該当する投稿をシェアしようとする時も同様の表示が出る。Facebookは偽ニュースと判断された投稿を広告にすることも禁止する。

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Facebookは記事のチェック量が膨大な量にならないよう、偽ニュースの可能性があり、かつ人気の高いものをファクトチェックに送るという。もしパブリッシャー間で偽造かどうか意見が割れた場合、サードパーティーがチェックすることになる。MosseriはファクトチェックサービスにFacebookが対価を支払うことはないが、パブリッシャーにとっては偽造と証明するリンクを投稿することにより、トラフィックの増加とブランディングの向上にはつながるかもしれないと話す。

パブリッシャーが無料でファクトチェックの作業を行う理由についてMosseriは「多くの賛同の声がありました。私たちがやっていることや私たちが信じていることが、彼らのミッションと合致したのです」と説明する。パブリッシャーが多くの記事に偽物のラベルを乱用するリスクについてMosseriは「彼らの訴えは開示されるため、健全な監視が起きると思います。もしパブリッシャーがトラフィックを得るために他の記事が偽造であると主張した場合でも、ユーザーは彼らが意義を唱える内容を見て、問題があるなら指摘することができます。チェックやバランス機能はどちら側にもあると思います」という。

警告機能の他に、Facebookはユーザーが偽記事を報告しやすいよう、ニュースフィードの右上にあるドロップダウンメニューに機能を追加した。さらにFacebookは人々が記事を読んだ後にそれをシェアする回数を分析し、それが著しく低い場合は、投稿の価値が低いと判断し、ニュースフィードでの表示回数を減らすべきかどうかのシグナルにするという。

正当なパブリッシャーになりすますFacebookページ(例えばTechCrunch.comの偽物TechCrunch.coなど)の投稿の表示回数も減らす。また、Facebookは投稿に付いた「偽造」「嘘」といったユーザーのコメントを検知し、投稿の優先度を下げたり、ファクトチェックに送るようにするという。

最後の施策は、意図的に偽ニュースを広げる者の財布を狙うためのものだ。Facebookは、スパマーが正当なパブリッシャーへの誘導とみせかけて自社サイトに飛ばしているドメインなりすまし広告を締め出す。Facebookは疑わしいランディングページを確認し、主に広告のみのスパムサイトであるなら、彼らに対して厳しい措置を取ることも視野に入れているという。

Mosseriは「すべてが良い形になっていないというのは複数面で認識してますが、兼ね合いも必要です」と言論の自由を検閲することなく、誤った情報を阻止するためのバランスについて話す。「人々が発言できるということに意味があると思います。しかし一方でFacebookには偽ニュースの拡散を防ぐ責任もあります」。

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ZuckerbergがまだFacebookで取り組んでいるとした残り2つの施策は、自動で偽ニュースを検知するための分類機能を改良すること、そして投稿の下の「関連記事」に偽ニュースが表示されないようにすることだ。これらのアップデートはまずファクトチェッカーの多くがいるアメリカで展開を始めるが、「できる限り早く世界中で展開できるようにする」とMosseriは話す。

Zuckerbergは今日のアップデートに関して彼の考えを投稿している。

「Facebookはこれまであったものとは異なる新しいタイプのプラットフォームです。私はFacebookをテクノロジー企業だと考えていますが、私たちには単に情報が流れるテクノロジーを構築すること以上の責任があると認識しています。私たちはユーザーが読んだりシェアしたりするニュース記事を書いていません。しかし、私たちはニュースの配信者以上の存在であるとも認識しています。Facebookは対話がなされる新たなプラットフォームであり、人々が価値のあるコミュニケーションを行い、情報を得られる場所にするためにも私たちは新たな責任を引き受けなければならないことを示しています。」

Facebookはこうしたことをバックエンドで担うことになる。Mosseriは「アルゴリズムも、人もどちらも関っています」という。具体的には、Facebookの社員からは「少人数のチーム」が正当なパブリッシャーになりすましている偽ニュースサイトのチェックを手伝うという。「ただ、Facebookの社員で記事の真偽を判断する人はいません」。アルゴリズムは偽ニュース記事のシグナルを検知し、ファクトチェックを依頼する記事の優先順位をつけるという。

偽ニュースをディスラプトし、フィードから明らかな偽ニュースを消し去ることは、人々に正しい情報を伝える上で重要なことだろう。アメリカの成人の44%はFacebookでニュースを見ている上、Facebookに加入する18億人という規模がプラットフォーム上の偽ニュースの影響を拡大させている。Facebookは左に傾倒せず、こうした変更を実施しなければならないだろう。Facebookのリーダー層も社員もリベラルであるとされ、Facebookのトレンド機能は保守派の記事を抑圧しているという非難に油を注ぐことになりかねない。

Facebookのこの多角的な施策で、情報の真偽を高圧的に監視しない形で、偽ニュースの流布を抑えることができるなら、Facebookが今後インターネットの主要機能になるための障害を1つ消すことができるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

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TechCrunch Japan

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