良いビデオは見る人が多いし、Facebookの広告収入も多い。そこでFacebookは今日(米国時間2/18)から、ビデオ作者にビデオの良し悪しを表す数値を提供して、今後もっと良いビデオを作るために、反省すべきは反省していただくことにした。
FacebookのPage Insightを見ると、ユーザーがビデオの視聴に費やした時間や、ビデオを10秒以上見た回数などが分かる。たとえば、長さが10秒以下のビデオは、その97%が見られている。
これまでFacebookが発表してきた数値は、3秒以上そのビデオを見た人の人数だった。それでは短すぎて何も分からない、という批判が多かった。
そこでFacebookのビデオのPage Insightsは、もっと見やすいデザインに変わり、次の数値が入ることになった:
[New]は新項目
- 見られた総分数[New]
- 10秒以上見られた回数[New]
- 総視聴回数
- ユニークビューワー数
- どこまで見たかの平均%
- オーディエンス滞留率
- 平均視聴持続時間
ページのアドミンは、これらの数値をSound-On(音あり)とSound-Off(音なし)で比較でき、前からあった、オーガニックと有料の比較もできる。Facebookが最近行ったNielsen調査では、“ビデオキャンペーンの47%はその価値が最初の3秒で表現される”。でも、クリエイターが知りたいのは、どんなビデオならよく見られるのかであり、きれいなビデオはスクロールが遅くなる、なんてことではない。
Facebook上のビデオは、毎日の視聴時間が1億時間、視聴回数(ビュー数)は80億と、爆発的だ。誰が何を見ているかに基づいてビデオのリコメンデーションができるだけでなく、意外性に富んだビデオをプッシュできる大きな機会でもある。YouTubeでは人びとが目的意識を持ってビデオを見たり、特定のクリエイターを追ったりするが、Facebookにおけるビデオの視聴は、どっちかというと偶然性のかたまりだ。
しかもその偶然性は、Facebookにとって機会でもある。優れたビデオがたくさん作られているが、個人が知りうる量は少ない。でもその一部がNews Feedに入っていたら、嬉しいだろう。何十億もの人たちが毎日のようにFacebookに病みつきになっているのも、よそでは得られない、友だちからのコンテンツに出会えるからだ。これからは、ビデオの良し悪しがこれらの数値で具体的に分かるから、Facebookはさらに視聴者を稼ぎ、ビデオ作者をより大切にし、YouTubeなどとの競合に勝っていくだろう。