投稿に対して「誤解を招く」かどうかをユーザに尋ねる調査は、多くの人が偽のニュース状況に対処するのはFacebookの責任だとみなしていることに、同社が向き合い始めた最新の兆候である。そのソリューションの少なくとも一部は、ユーザーにユーザー自身が偽物であると思うものを尋ねることのようだ。
フィラデルフィアのニュースサイトBilly Pennの編集者Chris Krewsonが気が付いた、この「Facebookサーベイ」は、白人ナショナリストの見解を公然と支持していた有名なナッツ販売員の解雇に関するフィラデルフィア・インクワイアーの記事に、付随していたものだ(そこは小さな町で、皆が皆を知っている)。
「このリンクのタイトルは、どの程度誤解を招くと思いますか?」。記事の下に直接、このような「調査」が出現する。ユーザーはそれを無視したり、単にスクロールしてやり過ごすこともできるが、示される選択の範囲は「全くそうは思わない(Not at all)」から「完全にそう思う(Completely)」の5段階に渡っている。
FacebookはTechCrunchに対して、これが正式な試みであることは認めたが、それがどのように機能するのか、データがどのように使用され、保持されるのかなどの、いくつかの突っ込んだ質問には答えなかった。同社はニュースフィードの一般的な品質をテストするためにこのような調査を利用たり、クリックベイトや偽の記事を見つけるためのルールを定義するために他の指標を利用したりしてきた。これは、そうした2つの手法を直接的に組み合わせた最初の試みであるように見える:古い仕組みで新しい仕事を行うのだ。
この機能は、誤解を招くような見出しを検出するためのアルゴリズムを習得するやり方に対して、Facebookが透明であると見なすこともできるが、同時に同社が望めば独自のやり方でユーザーベースを基本的に無料のデータの豊富な井戸として使用し、バスケットを浸すことができることを示す事例でもある。そしてそのバスケットの中身で、Facebookが何をするのかは、推測の域を出ない。
また、ユーザーはそもそも偽のニュースを伝搬する側でもあるため、その分類をユーザーに委託するのは興味深い決断である。囚人が刑務所を運営するように請われているようにも見えるが、少なくともA/Bテストは行われるようだ。
Facebookは、偽の、誤解を招きやすい、クリックベイトの拡散を行うことが、批判の対象になってきた。CEOのMark Zuckerbergはこの話題に対して個人的な投稿を行なったが、最初の防衛的で否定的な姿勢は問題を分かりにくくして、批判者を怒らせるだけのものだったようだ。1週間後の別のポストは、より建設的だったが、誰も何がなされるべきかを知っていないのが実態だ — Zuckerbergも何かがが変わらなければならないことには同意しているように思えるのだが。
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(翻訳:Sako)