Facebookが世界的にInstagram Liteアプリの提供を終了したのは数ヶ月前になるが、同社はこのライト版アプリを復活させる取り組みを続けている。
ソーシャルメディアのコングロマリットである同社は、 後々アプリの 「グローバル展開 」が起こる前に、新サービスについての 「貴重な洞察を得ること」を期待しているインド市場で、刷新されたInstagram Liteアプリをテストしていると水曜日に述べた。
リニューアルされたInstagram Liteアプリは、容量2MB未満ながらソーシャルサービスの「速く、確実で、反応性の良い」体験を提供するという。Androidアプリは、バングラ語,、グジャラート語、ヒンディー語、カンナダ語、マラヤーラム語、マラーティー語、パンジャブ語、タミル語とテルグ語に対応しているが、現在のところ、リール(Reels)やショッピング、IGTVを含むInstagramのコア機能をいくつか欠いている。
Facebookは今年初め、Instagram Liteの前バージョンを静かに終了している。7月に、Instagramのプロダクト担当副社長Vishal Shah(ヴィシャール・シャー)氏がTechCrunchに語ったところによると、同社はアプリ内のいくつかの問題を特定し、それらの解決に取り組んでいるとのことだった。9月には、Facebookはそれを認めなかったが、新しいLiteアプリが野放しになっているのが目撃された。
ライト版アプリは、大多数のユーザーが高機能のスマートフォンや高速で安価なモバイルデータにアクセスできない新興市場で特に人気がある。TechCrunchの取材に答えた業界幹部がモバイルデータ分析企業のApp Annieから得たデータによると、例えば、Facebook Liteアプリは先月インドで約4000万人の月間アクティブユーザー、Messengerのライト版アプリは約1300万人の月間アクティブユーザーに達したという。(Instagramアプリのユーザー数は約1億6400万人だった。)
マーク・ザッカーバーグ氏やインド事業を担当する副社長Ajit Mohan(アジト・モーハン)氏を含むFacebookの幹部が揃って、世界第2位のインターネット市場のために同社が取り組んでいる他のプログラムの数々を概説した水曜日のイベント「Facebook Fuel for India」で、シャー氏は刷新されたInstagram Liteアプリについて発表した。
Instagramはまた、コンテンツ制作者が互いに協力し、マネタイズの機会を探り、理解・活用するため1年前に構築されたプログラム「Born on Instagram」の第2弾を発表した。
Instagram Liteのテストと次世代の「Born on Instagram」で、インドのより多くの人々のために表現と創造性を民主化することを目指しています」とシャー氏は述べた。
イベントでは、WhatsAppインド代表のAbhijit Bose(アビジット・ボーズ)氏が、同社は今月中に、インドのユーザーにミニ健康保険の提供を開始するよう取り組んでいると述べた。WhatsAppは7月、同メッセージングアプリの最大市場であるインドにおいて、今後1年半の間にクレジット、保険、年金サービスを試験的に開始する準備を進めていることを明らかにしていた。
「WhatsAppは、すべての成人がモバイルデバイスを通じ、最も基本的で重要な金融・生活サービスにアクセスできるようにするため、いくつかのパイロット事業に積極的に取り組んできました。今年末までには、人々がWhatsAppを通じて手頃な小額の健康保険を購入できるようになることを期待しています」とボーズ氏は述べた。保険の補償のため、WhatsAppはSBI General社と提携し、年金分野では、HDFC Pensionと提携するという。
ユーザー数からするとインドを最大の市場と認識するFacebookは、また、数千万に及ぶ中小企業のオンラインプレゼンスを確立し、デジタル販売を支援するために、通信大手のJio Platformsと提携している。Facebookは今年、Jio Platformsに57億ドル(約5900億円)を投資し、Jio Platformsが提供するeコマースサービス「JioMart」をWhatsAppで利用できるようにするため協力している。同イベントでFacebookとRelianceの幹部は、いくつかの新機能がJioMartのWhatsAppチャンネルに「近日中に」登場する予定だとほのめかした。
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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Facebook Instagram SNS
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(翻訳:Nakazato)