Facebookが分散ネットワーキング〜ルーティングソフトウェアOpen/Rをオープンソース化

Facebookはこれまでも、内製のさまざまなソフトウェアやハードウェアをオープンソースのコミュニティに寄贈してきた。そして、今日(米国時間11/15)またまた同社がオープンソース化したのは、同社のモジュール構造のネットワークルーティングソフトウェアOpen/Rだ。

Facebookは当然ながら、ネットワークの運用に関してFacebookならではの、ど外れたスケールのニーズを抱えている。何十億ものユーザーがリアルタイムでメッセージングし、絶え間なくコンテンツをストリーミングしている。そのため、独特の問題を数多く抱えるFacebookは、中でもとくに、ネットワークのトラフィックに関して、従来的なプロトコルでは間に合わないのでそれらを使わないルーティング技術が必要、と痛感していた。

Facebookの技術部長Omar Baldonadoは、こう説明する: “Open/Rは、分散ネットワーキングアプリケーションのためのプラットホームだ。それは、ネットワークの、さまざまな部分の上で動く。そしてそのために、これまでのルーティングプロトコルを使わずに、現代のさまざまなネットワークをプログラミングしコントロールする自由度をわれわれに与える”。

それは最初、FacebookのワイヤレスのバックホールネットワークTerragraphのために開発されたが、Facebookのネットワークバックボーンなどそのほかのネットワークでも使えることに、すぐに気づいた。Facebookのネットワーク本体の中でさえも、それは使える。

同社のトラフィックは常時きわめて大きいし、その条件も頻繁に変化している。そんなネットワーク上では、トラフィックをルーティングするための新しい方法が必要だった。“ネットワーク全体にわたるトラフィックの動的な条件を考慮に入れながら、アプリケーションごとに最良の経路を見つけたい(ルーティングしたい)、と思った”、とBaldonadoは語る。

しかし、社内だけでもそれだけの応用性があるのなら、パートナー各社やそのほかのネットワーク運用者、それにハードウェアのメーカーらは、このツールの能力をさらに拡張できるはずだ。このツールでは実際にJuniperやAristaなどのパートナーとすでに協働していたが、完全にオープンソースにすれば、デベロッパーたちが、Facebookが考えもしなかったことをその上に実装していくだろう。というわけでFacebookの技術者たちは、これをオープンソースにすることの将来性と、それがもたらす価値について、前向きに考えるようになった。

Facebookもそうだが、そのほかの大手Web企業も、ネットワーキングのソフトウェアやハードウェアをますます多くオープンソース化し始めている。最初は完全に自分たちのコントロールの下(もと)にソフトウェアを完成させ、そのあと、それをオープンソースにして、ほかの人たちの能力による改良を期待するのだ。

“このツールは、ネットワークの分散化〜非集積化(バラバラ化)という今および近未来のトレンドの一環だと思う。ハードウェアと、その上のソフトウェアの両方をオープンにすれば、それは誰にとっても利益になる”、とBaldonadoは述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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