Facebookは、人工知能の研究において目覚ましい進展を見せた。今日のF8カンファレンスでは、CTOのMike Schroepferが、動画や文章の内容や文脈を認識する新しいシステムについて明かした。
二日目のF8では、オープンソースのネイティブアプリの開発ツールReact Nativeや、Aquilaという名の郊外の場所にインターネットを届ける巨大な無人飛行機 を紹介、そしてOculusのMichael Abrashは彼らの錯視の技術を見せながら、仮想現実の未来を切り開くには、ハプティクス(皮膚感覚へのフィードバック)機能の開発が必要であることを説明した。
Facebookは昨日、新しいコンテンツを作成したり、企業と直接チャットすることが可能になる、 Messengerのプラットフォームを発表した。私が先週掲載した スクープ記事の内容が正しかったことが確認できた。
これを見てみよう
この動画AIのプロトタイプは、487種類のスポーツを判別することができる。しかもアイススケートとアイスホッケーのような少ししか違いのない競技も判別することができるのだ。この下の動画では、この技術におけるスポーツの判別の正確性にFacebookが自信を持っていることが分かる。
もう一つのAIは文章を理解し、誰が何を持っているか、あるいはどこに物が置いてあるかなどを理解する。
こちらの動画では、指輪物語の内容を数行にまとめたコンテンツをAIが理解している様子が見て取れる。AIはこのファンタジー小説の予備知識やキャラクターについては知らない。AIはFacebookのMemory Network機能のおかげで、ストーリーの内容についての質問に答えることができる。Facebookは、この技術で「機械は質問に対し、比較的正確な答えを導きだすことができる」と話した。
Facebookは、人工知能や自然言語情報の解析技術に投資を始めていた。昨年、ニューヨーク大学での人工知能開発を行う研究室を設立するために、ディープラーニングの研究で知られるYann LeCunを雇用した。
2015年の初めには、Facebookは、音声での指令を認識する技術を開発しているWit.AIを自社にLanguage Technology Groupを作るために買収した。そのすぐ後には、音声の書き起こし機能を開発していることを明らかにした。これによりユーザーがMessengerを使用する際、音声で録音したメッセージでも、受け取り側は書き起こしたテキストでそれを読むことができる。またFacebookは以前から翻訳システムの開発を行ってきた。これは、違う言語で投稿された投稿やコメントを、ユーザーの第一言語に自動で翻訳して表示する機能だ。
なぜこれがFacebookにとって意味があるのか?
コンテンツの内容を認識することで、関連するユーザーに最適なコンテンツを届けることができるようになるからだ。例えば、あるユーザーはサッカーが好きで野球が嫌いということが分かっていた場合、動画に映されているスポーツを認識することができれば、そのユーザーに興味のある動画のみを提供することができる。
Facebookは、猫の動画を例に出して説明した。インターネットにアップロードされている猫の動画の量は急増しているが、私たちの起きている時間は変わらない。どの動画がそのユーザーにとって最適で意味のあるものかを判別することにより、Facebookは情報のオーバーロードを防ぐことができると話した。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ facebook)