Facebookは、ニュージーランドで死者50人を招いた銃乱射事件のライブストリーム映像を、事件発生から24時間以内に150万件削除したことを発表した。
FacebookのMia Garlick氏は一連のツイートで、120万件のビデオをアップロード時点でブロックしたと語った。襲撃を「賞賛あるいは支持」するビデオも削除された。音声検出などの自動化技術および人間によるコンテンツ監視を組み合わせ使用したとGarlick氏は言った。
Facebookは、30万件のビデオがチェックにかからずアップロードされ、20%の失敗率となった理由については言及しなかった。
In the first 24 hours we removed 1.5 million videos of the attack globally, of which over 1.2 million were blocked at upload…
— Facebook Newsroom (@fbnewsroom) March 17, 2019
数値はFacebookが把握したビデオのアップロード総数だけに基づくいわゆる“vanity” statistics「虚栄の」統計データ」だ。TechCrunchは、襲撃から12時間以上経過してから投稿された ビデオをいくつか発見した。Facebookに対して、ビデオが削除されるまでの間の閲覧数、シェア数、リアクション数などの関与データの公開を要求する声もある。それらの数値の方がビデオの流布状況をずっと正確に示す測定値であると批評家は言っている。
米国時間3月15日に起きた襲撃は、ニュージーランドのクライストチャーチで礼拝中の人々が標的たった。警察は、最初の銃撃から約30分後に銃撃犯を拘束したと言った。
28歳の殺人容疑者はスポーツイベントなどの撮影によく用いられるヘッドマウントカメラを使用してFacebookでビデオをライブストリームした。Facebookは容疑者のアカウントを銃撃から1時間以内に停止したが、ビデオはすでにFacebook、Twitter、YouTubeなどで拡散されていた。容疑者は本人が攻撃直前に投稿した「マニフェスト」でファシストを自称していた。IT企業各社は、白人ナショナリズムに関連した暴力の脅威の可能性に対する対策のなさを 批判されている。いわゆるイスラム国グループ支援や児童虐待画像の流布を助長するコンテンツに対した時と比べて行動が遅かったと指摘されている。
ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は米国時間3月17日に、Facebookをはじめとする巨大メディアはこのような事件に対する接し方を再考する必要があると述べた。Facebookのナンバー2、Sheryl Sandberg氏は事件後、アーダーン首相に接触したと報じられている。
Facebookにコメントを求めたところ、Garlick氏のツイート以上の情報は得られなかった。
Videos of shooting tragedy in New Zealand continue resurfacing on social media
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)