FacebookやTwitterを追随、AppleのiMessageもカスタマーサポートの窓口に

AppleはiMessageプラットフォームに企業を呼び寄せるため、iMessage上でカスタマーの質問に答えたり、カスタマーサービスを提供したり、さらには決済まで完結できるようにする。WWDCでの発表ではなく、Appleの開発者向けサイトにこの新サービスについての概要が記載されていた。これは「Business Chat(ビジネスチャット)」という名前で、iPhone、iPad、Apple Watchで利用可能になる。

ビジネスチャットの詳細はまだ開示されていない。Appleのウェブサイトによると、6月9日のWWDCのセッションで公表するという。

ビジネスチャットは、AppleがFacebookやTwitterが席巻するソーシャルネットワーク領域に踏み込む動きのように思える。Twitterは最近、カスタマーサービスの領域に注力し、ウェルカム・メッセージクイック返信カスタムプロフィール位置情報共有チャットボットなどの新ツールを提供してきた。

一方、Facebookには現在12億人の月間ユーザーがいて、Facebookページの運用の一環として企業がMessengerを使えるようにした。Messengerで、企業ユーザー名の使用、自動挨拶機能、会社のMessengerアカウントを告知するための短く覚えやすいリンク、チャットボット、決済といった機能を提供している

数日後に詳細は公表されるものの、Apple Developerのウェブサイトからビジネスチャットに関してある程度知ることができる。まず、ビジネスチャットはiOSと深く連携していて、Appleが提供するネイティブアプリ内で利用できる。コンシューマーが会社情報を検索する時、グーグルのように電話番号を提示するのではなく、iMessage上ですぐにチャットできるようになるということだ。

AppleはSafari、地図、スポットライト、Siriから会社の連絡先を検索し、会話を始めることができると説明している。それに加え、ビジネスチャットは他の決済ができるApple Payやカレンダーといった他サービスとも連携する。企業は自社のiMessageアプリで会話に参加することができる。

ウェブサイトに掲載している画像には、カスタマーがおすすめのiPadについてAppleのサポート担当者に質問している様子が写っている。他のiMessageチャットの形式と似ているが、画面上部に濃いグレーのバナーがあり、吹き出しも通常の青色ではなく、薄いグレーだ。

また、問い合わせ先のアップルという名称の横には認証マークと思われるチェックマークがついている。この認証バッジはTwitterで普及したものだが、FacebookやInstagramといった他のソーシャルプラットフォームでも見かけるようになった。これは、ブランドや公人のアカウントが公式のものであることを示している。

iOS 11は今年の秋にリリースする予定だが、ビジネスチャットもそれと同時に利用できるようになることが予想される。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website