ストリームがライブであるかどうかは、それが終るまで知らなければどうでもよい。だからFacebookは今日(米国時間11/10)、ストリーミング機能の “Live” に本腰を入れ、Periscopeと競うために、有名人のストリームに購読ボタンを付けた。ライブストリームや録画されたストリームで購読ボタンをクリックすると、そのセレブ、ジャーナリスト、政治家、その他の大物がライブストリームを開始すると、プッシュ通知が送られてくる。
Facebookは、ユーザーがすでにいいね!したりフォローしている著名人のライブ中継を自動購読させることもできた。Perisocpeは正にそうしていて、ユーザーが解除しない限りフォロー相手のストリーム通知が標準で購読される。しかし、アラートが多すぎればライブストリーミングを嫌いになり、プッシュ通知をオフにする恐れがあるため、Facebookは少々注意深くなった。
購読ボタンの導入によって、ずっと多くのユーザーをFacebookライブストリームに呼ぶことが可能になり、有名人たちのライブビデオ利用を触発するきっかけになるかもしれない。ビッグスターにとって、問題はは視聴者の数だ。TwitterのPeriscopeは、4月にライブ機能を始め、5ヵ月の先行スタートを切った。順調な伸びを続けて8月には登録数1000万人に達した。しかし、PeriscopeはTwitterとは別アプリのため独自にユーザーを集める必要があるのに対し、Facebookはユーザー数15.5億人のソーシャルネットワークに、直接ライブを組み込んだ。
Facebookはライブ機能をVIP向けアプリであるMentionsの一機能として公開した。当初は有名人しか利用できなかったが、去る9月から認証済みプロフィールを持つユーザー全員に公開され、私を含め多くのジャーナリストが利用している。
アプリを使って発信者はすぐにビデオストリームを開始できる他、視聴者のコメントをリアルタイムで読める。PeriscopeやMeerkatのライブと違うのは、標準でストリームが録画されビデオがニュースフィードに流れることで、その場あるいは24時間後に削除されることはない。短命性はなく、録画されたビデオはストリーム終了後に大量のビューを稼ぐことができるため、セレブをカメラの前に立たせる説得がしやすい。
その視聴者の規模を証明するために、Facebookは俳優のヴィン・ディーゼルがライブストリームで100万人のライブ視聴者を集めたことや、ケビン・ハート、イアン・サマーホルダー、およびドナルド・トランプが20万人以上のライブ視聴者を得たことを話した。さらにFacebookは、世界中の有名人にアピールするために、ライブ発信者の60%が米国外にいることも明らかにした。
従来Facebookユーザーは、最近やりとりのあった公人がライブストリームを開始した時に通知を受けたが、これからはその通知を積極的に受け取ることができる。
Perisocpeが通知を送りすぎたために多くのユーザーを失ったことから、Facebookはユーザーに通知を浴びせかけることに慎重になっているようだ。Periscopeが公人だけでなく、全ユーザーにライブ発信機能を解放した結果、数多くの退屈で意味のない、あるいは超短いテスト用のストリームが蔓延している。
こうしたストリームのために送られる価値の低い通知によって、一部のPeriscopeユーザーはアラートを止めてしまい、アプリの目的が根本から覆された。その後ミュートボタンが導入され、アラートを切っても、Periscopeフィードでストリームを見られるようになった。
もしFacebookが、ライブストリーミングの緊急性とユーザーへの配慮の適正なバランスを取ることができれば、Liveを有名人とフォロワーをつなぐ強力なコミュニケーションツールへと成長させられるだろう。そのビデオコンテンツは、Facebookがフィードに挿入する実入りのいいビデオ広告を目立たなくすると共に、大きなファン基盤をソーシャルネットワークに呼ぶ助けになるはずだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)