Facebookは、チャットの取消機能を一般公開し、かつてTechCrunchが、Mark Zuckerbergが自分のメッセージを密かに取り消していたことを報じた際の約束をようやく果たした。本日(米国時間2/5)Facebook Messengerは、”Remove for everyone”[全員から削除]機能を全世界で公開した。ユーザーはタイプミスや不用意な表現、恥ずかしい考えなどどんなメッセージでも取り消せるようになった。
Facebook Messageを送信してから10分以内にメッセージをタップすると、Delete[削除]ボタンが、”Remove for You”に変わり、”Remove for everyone”オプションが追加され、送信先の受信箱からメッセージを消すことができる。受信者には送信者がメッセージを削除したがわかり、メッセージをFacebookに通報することもできる。通報内容を確認するために、メッセージはシステムに一時的に保管される。この機能によって、ユーザーは送った内容について考え直すことはできるが、昔の履歴を変えるこはできないので率直な会話がやりやすくなる。
同社は権力を乱用してZuckerbergのメッセージ履歴を操作した。メールなど他のコミュニケーションメデアでは許されていないことだ。しかしFacebookは、今後、幹部のメッセージを配信から長時間経過したあとに受信者から取り戻す機能を復活させるかどうかを語らなかった。昨年4月に同社はTechCrunchに対して、「本機能の準備が整うまで、幹部のメッセージの削除は行わない」と言っていた。
FacebookがUnsend[送信取消]に至るまでの過程を簡単におさらいしておこう。
・Facebook Messengerに送信取消オプションがあったことはない。ただし暗号化されたシークレットメッセージ機能やInstagram Directではチャットの有効期限を設定することができる。
・2018年4月、TechCrunchはMark Zuckerbergの一部のメッセージが送信先の受信箱から削除されていたことを報じた。送信先には社員以外も含まれていた。メッセージのスレッドに削除された痕跡はなく、会話の相手は独り言を言っているように見えたが、メール記録によって、問題のメッセージは送信されたが、後に消滅したことが証明された。
・Facebookは、この理由の一部は「Markのメッセージの保管期間に制限を加えていたから」であり、Sony Picturesのハッキング事件後にとったセキュリティー対策であると主張したが、なぜ、一部の人々への一部のメッセージだけが削除されたかの説明はなかった。
・翌日Facebookは論調を変え、全員向けの取消ボタンを開発すると発表し、次の声明を出した:「本機能については何回も検討してきた…このたび汎用的なメッセージ削除機能を提供することになった。実現にはしばらく時間がかかる。そしてこの機能が完成するまで、当社は幹部のメッセージを削除するのをやめる。これはもっと早く提供すべきだった機能であり、これまでできなかったことをお詫びする」
・6ヶ月後の2018年10月、Facebookは未だに送信取消を提供していなかったが、 TechCrunchはFacebook同機能のプロトタイプを発見した。
・11月、、Facebookは現在と同じ”Remove for everyone”のデザインと10分の猶予期間の取消機能を一部の国々で公開した。
・そして今、世界中のiOSおよびAndroidrユーザーが送信取消機能を使えるようになった。【日本語版注:例によって、全ユーザーに行き渡るまでには時間がかかるようだ】
果たしてFacebookは、幹部のメッセージ取消しを復活するのだろうか? 私に言えるのは新機能がユーザーにも社員にも利用可能になるということだけだ。しかしZuckerbergのケースでは、何年も前のメッセージが削除されており、それは今もユーザーには許されていない。しかし本機能は、Facebookがユーザーの受信箱から盗んでいるところを見られたために追加されるべきではなかった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )