FedExがアマゾンとの米国内エクスプレス配達の契約を更新せず

FedExは、eコマース最大手Amazonとの米国内におけるエクスプレス配達の契約を更新しない。

金曜日にリリースした発表文の中でFedExは、今回の契約更新見送りは他のAmazonとの契約や、国際サービスには影響しない、としている。対象となるのはエクスプレス配達のみで、FedExは引き続きAmazonのラストマイル配達業務を請け負う。

Amazonは発表文の中で、FedExの決断を尊重し、“何年にもわたってAmazonの顧客へサービスを提供してくれた”ことに感謝する、と述べた。

FedExは、同社にとってAmazonは最大の顧客ではないとしてこのニュースのインパクトを和らげた。FedExによると、2018年12月31日までの1年間の同社の売上高に占めるAmazon.comの割合は1.3%未満だった。

今回の決断はeコマースの爆発的な増加を受けたもので、この傾向は今後も続くとみられる。FedExは2026年までに米国内のeコマースの配達が5000万〜1億件にまで増加すると予想している。

こうした成長をとらえて儲けるためにはロジスティックの構築が必要で、FedExやAmazon、そして他の企業はビジネスの効率化や新テクノロジーの開発・展開を進めている。

たとえば、FedExは2月にSameDay Botという自動走行配達デバイスを発表した。この夏、FedExの本拠地メンフィスを含むいくつかのマーケットでテストされることになっているこのロボットはDEKA Development & Researchと、同社の創業者でSegwayiBot wheelchairを開発したDean Kamen氏との提携の元に開発されている。

FedExによると、テストはまず、いくつかのFedExのオフィス間で行われる。そして最終的には、このロボットが32のマーケットと1900の町で展開されているFedEx SameDay Cityサービスを担うようになる。

Amazonは、電気自動車会社Rivianへの出資や電動配達ドローンの開発から、都市配達ロボットスタートアップDispatchや倉庫ロボットスタートアップCanvas Technologyの買収に至るまで、独自の取り組みを進めている。

イメージクレジット: David Ryder / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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