Mozillaが今日(米国時間1/15)、Firefox Test Pilot事業の閉鎖を発表した。これまでの3年間、Test PilotはMozilla Firefoxの実験的な機能を、志願したユーザーグループと共に試用する場だった。たとえばユーザーをユーザー追跡から護る繭のようなContainers機能は、のちにFirefox Facebook Containerエクステンションとして実現した。そのほか、スクリーンショットを撮るPage Shotや、最初のFirefoxとは無関係のテストとなったiOS用Lockboxアプリなどが、その例だ。
Test Pilotは消えゆくが、実験的機能のテストは今後も続ける、とMozillaは約束している。同団体の説明によると: “Firefox Monitorのようなプロダクトに導いたイノベーションは今後はひとにぎりの個人たちの担当とはせず、全組織の課題とする。Firefoxが築いてきた実験的精神は、誰もが担わなければならない。そういうテクニックやツールはわれわれのDNAでありアイデンティティだ。だから今度の、全組織浸透化はめでたいことである”。
Mozillaのもうひとつの約束は、Test Pilotという事業がなくなっても、これまでの参加ユーザーが使っているものを無効にはしないこと。その多くはmozilla.orgにおける正規のアドオンになるようだ。また、Mozilla Labsは継続して、Firefox for VRなどのプロジェクトを進めてゆく。
それでもなお、Test Pilotがなくなることは残念だ。それは小さなグループが、新しい便利な機能を低いリスクで試せる場所だった。サイドバー上のタブという、マイナーな機能も、そうやって実験された。今後実験はむしろ増える、とMozillaは言っているが、Test Pilot亡きあと、果たしてどうだろうか。