MozillaはFirefoxバージョン67をWindows、macOS、およびLinux向けに公開を開始した。そして開発チームはいくつかの変更箇所についてその詳細をブログに書いている。新バージョンでは、全体的な性能向上を期待できる。
Firefoxは、重要なコンテンツを優先して読み込み、重要でないスクリプトの読み込みを遅らせ、ページにフォームがないときはオートフィルモジュールを読み込まないという方針を強化した。
モバイル向けウェブブラウザーでは、動いていないタブをメモリーから排除することでほかの作業の性能を上げるのが普通だ。以前のタブに切り替えるとページの再読込が必要になるのはそのためだ。最近ではデスクトップ向けブラウザーでも同じことが行われておりFirefoxもメモリーが400MB以下になると一部の古いタプが停止される。
また、アドオンやテーマをたくさん使っている人なら、Firefoxはブラウザーを終了して再起動したときの立ち上がりが速くなる。AV1ビデオの性能も上がる。これはVideoLAN、VLC、FFmpegなどのコミュニティーの新しいデコーダーを採用したためだ。
プライバシー面では、Firefox 67はクリプトマイニング(暗号通貨の採掘)とフィンガープリンティング(ユーザーの追跡)をブロックする仕組みを追加した。また、Disconnectとの提携によりルールやドメイン名のリストを持つことで、不正なコンテンツの読み込みを防ぐ。
クリプトマイニングとフィンガープリンティングのブロックは標準ではオフになっている(少なくとも今は)。しかし、ブラウザー設定の「プライバシーとセキュリティー」から数回クリックすることで有効にできる。
プライベートブラウジングに関して、Firefoxはプライベートセッション中に一部のアドオンを有効または無効にできるようにした。また、プライベートタブでパスワードをブラウザーに保存できるようになった。
そしてNVIDIA製のGPUを使っているWindowsユーザーは、WebRenderを有効利用できるようになった。WebRenderはGPUベースのレンダリングエンジンで、Rustで書かれたウェブコンテンツで利用される。これはごくわずかなユーザーが対象だが、Firefoxは将来もっと多くのユーザーに対応するにだろうと私は思っている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )