FRBの緊急利下げでテック株は再び暴落

連邦準備制度理事会(FRB)が投資家の信頼を取り戻すための唯一のスイッチを入れた日、投資家たちは米国および世界経済の短期的財政見通しにまだ確信を持つことができなかった。

3月2日、月曜日の急速な回復が、直前の歴史的低調な週をある程度消し去ったあと、火曜日の主要三インデックスは揃って赤信号を灯らせた。

わずかな明るいニュースが急上昇をもたらした3月3日とは対照的に、3月4日の暴落はFRBが0.5%の緊急利下げを行った驚きの中にやってきた。このような突然の利下げは2008年の財政危機以来のことだ。https://twitter.com/levie/status/1234922251570429953?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1234922251570429953&ref_url=https%3A%2F%2Ftechcrunchjp.wordpress.com%2F%3Fp%3D332044%26preview_id%3D332044%26preview_nonce%3D00c8980f1e%26_thumbnail_id%3D332049%26preview%3Dtrue

私は専門家ではないが、利下げは意図された効果を生んでいないように見える

不確実な時期にFRBが何らかの緩和措置をしてくれるのは良いことだが、現実には、市場の予期したタイミング「前」のこれほど急な利下げは、事態を悪化させかねない。

投資家が悲観的になる理由はいくらでもある。航空機による旅とそれに伴う接客ビジネスの出費は、COVID-19感染の脅威によって、急速に削減されている。第1四半期に中国で起きたサプライチェーンの崩壊が、第2四半期にどこまで影響を与えるのか誰にもわからない。しかも米国は、新型コロナウイルスの伝播状況の把握もそれへの対策もまだできていない。

真の原因は定かではないが、株価が下落したことは事実だ。数字は以下の通り。

  • Dow Jones Industrial Average(ダウ平均株価): -789.37ドル、 2.96%
  • S&P 500:-86.86ドル、 -2.81%
  • Nasdaq Composite(ナスダック総合指数):-268.08ドル、 -2.99%

逆風はテック業界の巨人たちも襲った。Appleは3%以上下げ、Microsoftは4.8%、Amazonはやや少なく2.3%、そしてFacebookは5.4%と最大の暴落を記録した。

SaaS関連株へのあたりは特に厳しく、取引終了前の数時間に4%近く下落した。BessemerのクラウドおよびSaaS指数も2.9%減で終えた。さほど影響を受けていない会社もある。Slackは約1ポイント下げただけで、Uberは下げた分をすべて取り戻した。

何がこの乱高下を止めるのか、誰にもわからない。

最近のこうした市場の混乱をよそに、建築ソフトウェアのProcoreベンチャーキャピタルの支援を受けているAccoladeのように上場申請している会社もある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

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